2009年07月03日

自立した演奏者になろう

吹奏楽のよいところは、管楽器、打楽器については、初心者から参加しやすいというところである。

オーケストラにおいては、弦楽器であれば初心者から参加しやすい。

しかし、オーケストラにおける管楽器奏者は、ソリストでもあるから管楽器は参加しにくい。

これらの理由から、圧倒的に吹奏楽団が多い。

どちらにしても、いつまでも団体の中で頼り切っていると、一人で演奏できなくなる。

特に日本人という国民性のせいか、一人でよりみんなでという意識が強いように思う。

これは、私個人の感覚だが、コンクールで賞をもらっても、みんなでもらったというのは、自分がどれだけ寄与できたのだろうかという疑問が湧いてきて、あまり素直に喜べないところがあった。

音楽というのは、賞の感動ではなく、音楽それ自身の感動のはずである。
最近は、賞の感動を求めてやっているのか、音楽を求めてやっているのか疑問に思うことがあるが、それは、近年の強い傾向のように思う。

そう思うわけは、昔は、他の団体の演奏に関心を持って、他団体の演奏を聴きたい、聴くという傾向が強かったが、最近は他団体の演奏に関心を持つということが薄らいできたように思う。

音楽そのものに淡泊とも言える。
高価な楽器を買ってもらっても、数年間経験しただけであっさりとやめてしまうという者が多くなったからだ。

話が横にそれたが、自立した演奏者になるということは、人生、自分の進路によっていろいろな人と出会ったとき、いろんな楽器をやっている人といっしょに音楽ができるという楽しみがある。

そして、音楽は続ければ続けるほど楽しみが増し、プロ、アマチュアに関係なく交流を深めることができる。

tea_for_two.jpg例えば、左の写真のグループの演奏を聴くと、その楽しさがよく伝わってくる。
年配者は年配者として枯れた良さが出ていると思う。
日本でも、このような演奏があちこちで見られるといいなあと思うこのごろである。



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2009年07月02日

大阪市音楽団

大阪市音楽団は歴史の長いプロの吹奏楽団だ。
その創立たどると1888年というから驚く。

大阪市音楽団(おおさかしおんがくだん、Osaka Municipal Symphonic Band)は、日本の吹奏楽団。略称は市音。大阪市の直営であり、日本で唯一の地方自治体が持つ専門吹奏楽団として活動している。前身は大日本帝国陸軍第4師団軍楽隊。定期演奏会などのコンサートのほか、CD「ニュー・ウィンド・レパートリー」シリーズで吹奏楽のレパートリー拡大にも努める。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

大阪が経済的に苦しいと言われながら、元気に演奏活動がなされていることは喜ばしい。

行政は、よく箱物行政と言われ、モノ以外に予算を出さないということはよく知られている。

中学校の音楽でも、日本の伝統を重んずるということで、和楽器の予算は計上されたものの、和楽器を指導したりする部分には予算がつかない。

不景気だから、金を配るというのも方法の一つだろうが、精神的活力がなければ、復活も期待できない。

人には精神的な活力がいかに大切かということは、歴史的にも有名になっているシベリウスの交響詩「フィンランディア」にまつわる話でよく知られている。

私も、子供の頃、この交響詩「フィンランディア」を聴くとき、先生から話していただいた思い出が強く残っている。

音楽にはそれほどの力があるのだと、感激した覚えがある。
「フィンランディア」が作曲された1899年当時(1900年に改訂される)、フィンランドは帝政ロシアの圧政に苦しめられており、独立運動が起こっていた。シベリウスが作曲した当初の曲名は「フィンランドは目覚める」(Suomi herää)で、新聞社主催の歴史劇の伴奏音楽を8曲からなる管弦楽組曲とし、その最終曲を改稿して独立させた物であった。帝政ロシア政府がこの曲を演奏禁止処分にしたのは有名な話である。

曲自体は、アンダンテ・ソステヌート、嬰ハ短調の重苦しい金管楽器の旋律から始まり、次いでアレグロ・モデラート、変イ長調でティンパニの銃の乱射を思わせるような緊迫感が漂う。
だがしばらくすると曲調は一転して、アレグロ、変イ長調の明るい旋律となる。そして、後に「フィンランディア賛歌(Finlandia-hymni)」と名づけられた美しい旋律が流れる。そして明るい旋律が再現され、曲は幕を閉じる。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

市民を元気づける意味でも、機動性のある吹奏楽団は、商店街で演奏したり、各種行事で演奏したりすることに向いている。

プロ吹奏楽団は、今は他にもいくつかできたが、ぜひそれらの活躍も期待したいが、アマチュアの吹奏楽団も、コンクールばかりに没頭せず、たまには街に出て市民を元気づけるような活躍をしていただきたいものだと思う。
金賞をもらうのもいいけど、市民に幅広く演奏を聴いてもらうことは、もっと意義あることだと思う。
そして、フアンをつくることだ。

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2009年07月02日

プロで通用する人とは

私の母校の中学校出身者で、プロ野球入りした人がいた。

その人を、A氏と呼ぶことにすると、A氏は始めから野球部ではなかったという。
別の部にいたA氏を野球部の監督が、スカウトしたということである。

野球部に入ったA氏は、それまで誰も飛ばしたことのない打球で皆を驚かしたらしい。
とんでもない飛距離で、ガラスをよく割ったという。

やがて、A氏は高校へ行って野球をすることになるが、ここでもびっくりする飛距離の打球で、近所の家に迷惑をかけたために、学校はグラウンドにネットを張り巡らしたという。

このように、プロ入りする人というのは、子どもの頃から「この子は違うぞ」と感じるものがある。
これは、音楽の世界も例外ではないと思う。

今日、NHKのトーク番組にゲストとして、東大大学院教授の姜 尚中(かん さんじゅん)さんが出演していたが、姜さんはプロ野球の選手になりたかったそうである。

「大学の先生にならなかったら、何になっていましたか?」の質問に対し「プロ野球の解説者になっていたんじゃないかと思います」と答えてみえたが、それほど野球が好きだったということなのだ。

だが、好きだけではなれないということはあるわけで、その見限りも大切なことだ。

ところで、話題になった辻井伸行さんのように、権威あるコンクールに優勝したような人は、プロ入りのお墨付きをもらったようなものであるが、それはプロとしてのスタート地点なわけである。

やはり、プロ野球選手でも指名を受けてプロ入りしたら、そこがスタート地点なのである。
たぐいまれな素質を持って、スタート地点に立って、期待通りに誰もが活躍するとは限らない。

音楽の世界はどうだろう。
やはり、同じようなことが言えるのではないだろうか?

プロスポーツ選手と違うのは、もっぱら精神的成長なのだろう。
プロとして、弾けるというのは当たり前のことだが、問題は作り上げる音楽がどのくらい人気を呼ぶかということである。

しかし、音楽の難しいのは、人気があるということが、芸術的に価値が高いとは必ずしも言えないことにある。

プロ音楽家として生計を立てようとすると、演奏そのものは価値が高いのだが、収入はそれほどということもあり得る。
そうした時に、誰が生活を支えてくれるかということが問題だ。

歴史に残る音楽家でも、経済的に苦労した人は多いようである。
経済的に心配がなかった音楽家と言えば、メンデルスゾーンが頭に浮かぶが、あのベートーヴェンでさえ、スポンサーがいたからよかったと思うし、チャイコフスキーはフォン・メック婦人というスポンサーがいた。

ストラヴィンスキーは春の祭典の不評ですっかり、音楽界から沈んでしまったような時期があったようだ。
その時、あるブランドメーカー(名前は忘れた)が援助したという。

大音楽家も、評判には影響を受けるものであり、ビゼーはカルメンの初演の不評(不道徳だという批判だったらしい)で、すっかり落ち込んで38歳で亡くなってしまったらしい。

リヒャルト・シュトラウスは彼の作曲「英雄の生涯」にて、無責任な批評をする評論家たちを皮肉っている。

nobu_cantabile.jpg

辻井伸行さんもプロとして、これから進むとき音楽家としての批評にさらされるわけであり、演奏家の場合は、作品の解釈が問題になるわけである。
彼が人気を気にして進むのか、自分の音楽に驀進するのかこれから楽しみでもある。

ピアノ演奏家ではグレン・グールドという変わり者がいるが、彼は専ら自分の音楽に驀進した方だろう。

カラヤンの場合、かなり商業的なベースを気にした人と言えるのではないか。
そのためか、評論家の中には芸術ではないという人もいる。

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posted by dolce at 00:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | プロとアマチュア

2009年07月01日

辻井伸行/ラフマニノフ・ピアノ協奏曲第2番ハ短調

辻井伸行さんがバン・クライバーンコンクールで優勝したことは、すばらしいことで、率直に称えたい。

辻井さんのインタビューの一部を聴くと、普通のピアニストとして音楽を聴いてもらいたいと言っている。

もちろん、その気持ちもわかるような気がする。

辻井伸行/ラフマニノフ・ピアノ協奏曲第2番ハ短調(1)
辻井伸行/ラフマニノフ・ピアノ協奏曲第2番ハ短調(2)

CDも飛ぶように売れ、コンサートのチケットもまたたくまに完売したと聞く。
それもいいことだ。

辻井さんが、日本人として、日本人にインパクトを与えたことは大きい。

それで、私が期待したいのは、日本人がクラシック音楽を鑑賞する力を高めてほしいと思うことだ。

日本は経済大国と言われながら、時に有名画家の絵を買い漁ったことが批判されたことがある。

何を批判されたかというと、それは、当然、芸術を理解する心である。

「成金」という言葉があるが、私は日本が成金的であるように思えて仕方がない。
それは、芸術を理解する力に乏しく、自身でそのよさを理解する力がすくないのではないかと思うからである。

それは、芸術教育の貧困さにもあると思うが、経済だけを追って心を捨ててきたという生き方にも原因があるのではないか。
(霞ヶ関の人たちの楽しみが、意外に低俗なものであるということを知ってがっかりするとともに、日本人として恥ずかしい気がする)

マスコミに載らない芸術家でもすばらしい人はいると思う。
また、その逆もありだ。

マスコミ、その他の雑音に惑わされず、自分のいいと思ったものを大切にするという心がほしいと思う。

辻井さんを評価するのを、コンクールの優勝だけでなく、また、他人がすばらしいと思っているから、自分もすばらしいというのではなく、自分自身の心を率直に出す人が多くなって欲しいと思うのである。

辻井さん自身も、周りの関係者も「これから」つまりピアニストとしての出発点に立ったところと言っているように、優勝の栄光を人々が忘れたころに、他の世界的なピアニストたちと同列に評価される人となって欲しいと思う。

辻井さんは、今回、ドイツでの演奏会の予定があった。
そこでは、それまでにない緊張をしたしたということである。
それは、優勝したということのプレッシャーでなく、聴衆から受けるプレッシャーということだそうだ。

日本も、演奏家がよい意味でプレッシャーを感じる聴衆が多くなってほしいものだ。
演奏家は聴衆からプレッシャーを感じることで、よりよい演奏をするし、育つとも言えるからだ。

辻井伸行/リスト・ ラ カンパネラ

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posted by dolce at 12:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | 演奏家

2009年06月29日

ショパン-ロイ・ダグラス編曲/バレエ「レ・シルフィード」

karajan_shirufeed.jpg
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
★★★★★

CDのタイトルは「ドリーブ・コッペリア」となっているが、同梱の「ショパン−ロイ・ダグラス編曲/レ・シルフィード」が一番気に入っている。

カラヤンのいいところは、こういう曲を非常に丁寧に仕上げるところだと思う。
バレエ音楽は、神様的なエルネスト・アンセルメ/スイス・ロマンドがあるが、この曲に限っては、私の選択の中ではベストである。

レ・シルフィードはショパンの曲をロイ・ダグラスが編曲し、組曲にしてバレエ音楽としたものだが、もともと管弦楽曲であったかのようにすばらしい編曲になっている。

実に美しい音楽で、演奏だけ鑑賞していても十分堪能できるが、時にはバレエ付きで聴いてみたい気もする。

そう言う人は、次の動画を参考にしてください。

ショパン-ロイ・ダグラス編曲/バレエ「レ・シルフィード」(1/4)
ショパン-ロイ・ダグラス編曲/バレエ「レ・シルフィード」(2/4)
ショパン-ロイ・ダグラス編曲/バレエ「レ・シルフィード」(3/4)
ショパン-ロイ・ダグラス編曲/バレエ「レ・シルフィード」(4/4)

レ・シルフィード(Les Sylphides)はバレエ作品。フレデリック・ショパンのピアノ曲を管弦楽に編曲し、バレエ音楽にしている。このため別名はショピニアーナ(Chopiniana)。振付師はミハイル・フォーキン。バレエの優雅さを堪能させるもので、劇の複雑なあらすじなどはない。森の精(シルフィード)と詩人(ショパンとも)が月明かりの下で踊り明かす。

1907年にマリインスキー劇場で初演。フォーキン自身が改訂を重ね、1909年6月 バレエ・リュス第一回公演(パリ・シャトレ座)で第三版を上演してからは現在のかたちになった。

ロマンティックバレエの代表作であるラ・シルフィード(La Sylphide)と混同されることがあるが、シルフィードが登場すること以外に共通点はない。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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posted by dolce at 20:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | レコード・CD

2009年06月28日

ランパル

rampal.jpg
ジャン=ピエール・ランパルは記憶に残るフルート奏者である。

NHKの名曲を紹介する番組で「名手中の名手」と紹介されたことを覚えている。
それだけに、フルート演奏家としては、演奏技術も音楽性も群を抜いている。

中学生時代、部活が終わって帰宅すると、晩ご飯が終わったころ、時々、先輩から電話がかかってきた。

彼は部長をしていて、無類の音楽好きで、クラリネットが大変上手だったが、帰宅するとフルートも吹いていた。
器用な人だった。

彼がよく聴かせてくれたのが、ランパルのレコードだった。

そういうこともあって、フルート奏者というと、ランパルは忘れがたい人になった。

そのランパルの話題で、もう一つ忘れがたいのは、彼がハチャトゥリアンにフルート協奏曲を依頼したが、ハチャトゥリアンはとても多忙(高齢?)でそれを断ったそうだが、その代わり以前作曲したヴァイオリン協奏曲をフルートに編曲をしてはどうかと提案したそうだ。

それで、ランパルは提案に応じて編曲をしたのだが、聴いてみると、これがなかなか大変な曲で、ランパルの演奏に圧倒された。

こういういきさつがあるので、ハチャトゥリアンのフルート協奏曲といっても、実はランパルの編曲なのである

ハチャトゥリアン作曲/ランパル編曲/フルート協奏曲(1/5)
ハチャトゥリアン作曲/ランパル編曲/フルート協奏曲(2/5)
ハチャトゥリアン作曲/ランパル編曲/フルート協奏曲(3/5)
ハチャトゥリアン作曲/ランパル編曲/フルート協奏曲(4/5)
ハチャトゥリアン作曲/ランパル編曲/フルート協奏曲(5/5)

ジャン=ピエール・ランパル
マルセイユに生まれ、音楽院教授であった父ジョセフにフルートの手ほどきを受ける。はじめは医学の道を志し18歳で医科大学に進んだが、第二次世界大戦の影響で1943年にパリ音楽院に入学し、わずか5ヶ月でプリミエ・プリを得て卒業した。パリ音楽院ではガストン・クリュネル[1][2]に師事した。 1946年からはヴィシー歌劇場管弦楽団のメンバーとなり、1947年にジュネーブ国際コンクールで優勝しソロで活動を始める。1956年からパリ・オペラ座管弦楽団の首席奏者となる、1962年に退団後はフランス最高のフルート奏者として世界各地に演奏旅行の傍ら、フランス管楽五重奏団とパリ・バロック合奏団を組織したりした。78歳で逝去。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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2009年06月27日

司会は重要

コンサートで司会がやぼったいと興ざめ

演奏会の雰囲気を作る司会は重要である。
司会者の教養、品格が演奏団体のイメージを作る。

そういう意味では、金をかけても司会者はいいひとを起用すべきであると思う。

もっとも、金をかけてもと言っても、一応、プロなら誰でもよいというわけではない。
コンサートの司会は、音楽に詳しい人を起用すべきである。
そうでないと、頓珍漢なことを言ったりして、やはり興ざめになる。

最近では、テレビやラジオの司会をやっている人でも、時折、レベルの低い人が出てくる。
これは、経費節減で外注が多くなり、アルバイト的な人が来たりするからだそうだ。

プロなのに発音がおかしい、物事を知らなさすぎるという人もいる。

もうひとつ、変だなと思うことに、司会者が主人公になってしまっていることがある。
これなど、司会者とはなんぞやという基本がわかっていない。
司会者はあくまで脇役である。

このように述べてくると、いい司会者とはプロとは限らないかも知れない。

声がいい、話し方がうまい、教養がある、音楽を知っているなどは大切だが、研究心があることも必要。

本番の前に、下調べをしてデータを蓄積しておくような人でなければいけない。
こういうことをしないと、読み方を間違ったりして、恥をかいたり、失礼になったりする。

顔がいいというだけで選んでも、下手な司会をされると、団体のイメージ低下だけでなく、本人の顔もブスに見えるようになる。

司会も演奏者の一人ぐらいに思って、選ぶべきである。

これは、せっかくいい演奏なのに、司会で・・・残念というのを見てきているからである。

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posted by dolce at 11:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | 吹奏楽