
やはり、真空管ブームなのですかねえ?
ところで、オーディオ(ステレオ)に真空管アンプを使う場合、真空管の音が好きなのか、真空管アンプが好きなのかどうなんだろうと思う場合があります。
もちろん、両方という場合もあるでしよう。
私は真空管アンプそのものは好きです。
機械としての、あの造形美がいいなあと思います。
しかし、音楽を最も良い状態で聞きたいと思ったら、真空管アンプ、正確に言うとパワーアンプとしての真空管アンプはバツ(×)です。
帯域の狭いものを聴くならなんとか聴けますが、編成の大きいオーケストラなどでは、真空管アンプではだめですね。
これは、スピーカーを鳴らすためのアンプということです。
だから、ヘッドフォンのアンプならいいと思います。
具体的には、6BM8という複合管でいいじゃないかと思います。
現実に、6BM8ではないですが、スタックスのコンデンサーイヤフォンのアンプはトランジスタより真空管の方がよかったです。
真空管アンプのだめなところは、なんと言ってもパワーが足りないことです。
昔の100dBを超えるようなスピーカーならいいかも知れませんが、現代の能率の低いスピーカーを鳴らすには不向きです。
特に小型のスピーカーでは、帯域を広げるために能率が犠牲になっているため、さらに真空管のパワーアンプでは不利になります。
現在、トランジスタアンプは物理的特性において、真空管アンプを遙かに上回っています。
だから、トランジスタアンプで真空管のような音を出すのは容易なのです。
それで、DTMに使うシーケンサーソフトでは、最終的に音を処理するために、真空管をシュミレートするプログラムを持っています。
これはシーケンサーソフトSONAR8についている、真空管をシュミレートするプログラムです。
最近EINSTEIN社が出したCDプレーヤーは真空管を使っています。
これを、真空管の音を出したかったからと思う人がいるかも知れませんが、私はそうではないと思っています。
EINSTEIN社は、より性能のよい機器を作ろうとしている会社だと思うからです。
それでは、なぜ真空管を使ったのか、それはダイナミックレンジの広さだと思います。
真空管の有利さはダイナミックレンジの広さだと思うのです。
つまり、信号の入り口が広い。だから、瞬間的な大きな信号に対してもクリップしにくいという有利さがある。
真空管の一つの特徴として、高電圧で動作させるということがあります。
この高電圧が入り口の広さ、ダイナミックレンジの有利さになっていると思うのです。
だから、真空管は初段に有利と言えます。
そういう意味では、プリアンプ(コントロールアンプ)では、優れたアンプも作れるのではないかと思います。
posted by dolce at 17:41
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