
まず、なるほどそうかと思ったのは、ロッシーニが30歳そこそこで作曲家の仕事から引退してしまって、遊んで暮らしたというのがわかったことです。
ロッシーニがそれほどの金持ちになったのは、オペラ作曲家だったからですね。
作曲家はオペラでなければ金持ちになれないんですね。
どうしたらお金が入ってくるかと言ったら、傑作と言われるすばらしい曲を作ることではない。
いくらすばらしい作曲をしたとしても、楽譜を売った時のお金ぐらいしか入ってこない。
それに対して、オペラなら、毎日のように上演されているから、その度に興行収入が入ってくる。
ベートーヴェンが貧乏だったのは、オペラを書かなかったから。
全然書かなかったわけじゃないけど、ベートーヴェンのオペラで頭に浮ぶのは「フィデリオ」ぐらいかな、他にもあるけど、彼はオペラ作曲家というイメージはないですね。
チャイコフスキーもそういう点では同じようなもの。
だから、フォンメック婦人という貴族から支援を受けていたんですね。
オペラ作曲家であるヴェルディ、プッチーニなどはお金持ちだったんだ。
昔の作曲家はオペラを書いて、一山当てようとしていた人もいたんだなあと思います。
クラシック音楽というと、なんだかかたいようで、肩がこるような人もいるかも知れないが、この本は思わずニッコリしてしまうような本です。
私はクラシックだけでなく、ポピュラーもジャズも好きだけど、やはり基本はクラシックのように思います。
他の音楽をやっていても、時々はクラシックに帰ってみるのがいいと思っています。



