2011年09月27日

吉松隆のクラシック音楽講座

yoshimatsutakashino.jpgこれはおもしろい本です。
まず、なるほどそうかと思ったのは、ロッシーニが30歳そこそこで作曲家の仕事から引退してしまって、遊んで暮らしたというのがわかったことです。

ロッシーニがそれほどの金持ちになったのは、オペラ作曲家だったからですね。
作曲家はオペラでなければ金持ちになれないんですね。

どうしたらお金が入ってくるかと言ったら、傑作と言われるすばらしい曲を作ることではない。
いくらすばらしい作曲をしたとしても、楽譜を売った時のお金ぐらいしか入ってこない。
それに対して、オペラなら、毎日のように上演されているから、その度に興行収入が入ってくる。

ベートーヴェンが貧乏だったのは、オペラを書かなかったから。
全然書かなかったわけじゃないけど、ベートーヴェンのオペラで頭に浮ぶのは「フィデリオ」ぐらいかな、他にもあるけど、彼はオペラ作曲家というイメージはないですね。

チャイコフスキーもそういう点では同じようなもの。
だから、フォンメック婦人という貴族から支援を受けていたんですね。

オペラ作曲家であるヴェルディ、プッチーニなどはお金持ちだったんだ。

昔の作曲家はオペラを書いて、一山当てようとしていた人もいたんだなあと思います。

クラシック音楽というと、なんだかかたいようで、肩がこるような人もいるかも知れないが、この本は思わずニッコリしてしまうような本です。

私はクラシックだけでなく、ポピュラーもジャズも好きだけど、やはり基本はクラシックのように思います。
他の音楽をやっていても、時々はクラシックに帰ってみるのがいいと思っています。

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posted by dolce at 22:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽と生活

2011年09月16日

クラシック・マニア道入門

classicmanianyumon.jpg今回は本の紹介です。

何が書いてある本かなあと思って、開いてみると、オーディオの本かなという感じがしました。

オーディオに関心がある人には、二通りあると思います。

(1)生音に極力近づけたいとする高忠実度派

(2)再生される音が忠実であるかどうかではなく「いい音」を求める派

私は(1)の方で、そのような方向で装置を揃える方です。

(2)は周波数特性や過度特性、ダイナミックレンジではなくもっと違った方向に関心がある。

この本は(2)の方向であって、SPの再生についてはじめに書かれている。

SPのレコードでの再生は、物理特性では劣るものであるが、不思議と感動させられるものに出会う。
初期の再生装置は全く電気的な部分はなく、鉄針か竹針で再生する。
振動がラッパに伝わってくるだけで、いかにも昔のものという感じがするが、生々しさを感じることがある。

そういったところに魅力を感じて夢中になる人たちがいて、現代の電気装置での再生では及ばないところがあるような気がする。

また、歴史的な名演奏となると、SPしか残っていないということもある。
その後、モノラルの33回転のLPが登場する。
このモノラルLPに夢中になる人たちもいる。だから、モノラル専用のカートリッジも発売されている。

その後、ステレオLPが登場するが、この本はSP時代からLP〜CDに至るまで、クラシックフアンはどのようなものを求めてきたかを知りたい人には好適だと思う。

筆者は現代のスピーカー、アンプ、CDも所有し、音楽を楽しんでいるのだが、そんなに高額なものを使っていないというところも、クラシックを聴くにはどのくらいのものを揃えたらいいかという目安になるのではないかと思う。

というところで、最新の機器を並べてどうのこうのという巷の本とは一味違った、クラシックの聴き方というところで、読んでみる価値はあると思う。

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posted by dolce at 23:40 | Comment(2) | TrackBack(0) | オーディオ

2011年09月12日

弦楽四重奏の魅力

弦楽四重奏は通常、第一ヴァイオリン、第二ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロという編成である。
ソプラノ、アルト、テナー、バスの音域を全部カバーしているわけだ。

同族の弦楽器の集まりということで、音色の融け合いが非常によい。
4人だけの演奏ということもあって、非常に密度の濃い演奏が可能というところも魅力である。

beethouven_string4.jpg
そのせいか、大作曲家も多くの曲を作っている。
しかも、晩年の作品が多いということもあって、クラシック音楽の中でも、芸術的なレベルが高いようである。

同族楽器で同じように四重奏を編成してたら、同様な効果が期待できるかといえばそうも言えない。

弦楽四重奏はとりわけ密度の高い編成であると言える。

オーケストラの弦楽器は弦楽五部と言われ、コントラバスが加わる。
弦楽四重奏の群団にコントラバスが加わったという形である。

カラヤンが「室内楽のように弾け」と言ったということだが、オーケスストラのような大所帯でも、弦楽器は室内楽のようにというのが目標と言ってよいだろう。

アマチュアの場合、一人では弾けないが、大勢ならなんとかということでオーケストラは音楽に参加できる魅力を持っているが、所属しているうちに腕を磨いて、弦楽四重奏としても独立できるようにしてもらいたいものだと思う。

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posted by dolce at 14:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽と生活

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