
愛のよろこび/クライスラー名曲集 PHILIPS UCCP-7059
第一曲目「愛の悲しみ」の音の瞬間から、虜になってしまった。
分析的に聴けば、テンポのゆらぎやルバートは多めという気がする。
だが、それらが全く不自然でなく、おまけになんとも言えない美しい音色。
このCDを聴いて、ヴァイオリンを演奏したいと思うようになる人も多いのではないだろうかと思う。
ヴァイオリンの名手はたくさんいるが、完璧なテクニックで迫る演奏には時に疲れる。
だが、このローラ・ボベスコの演奏は奏者としてのテクニックは完璧に備えているにもかかわらず、その技巧は前面に出ず、持ち前の天性で、ひたすら愛をきれいな言葉で語りかけてくるという感じだ。
アナログレコードに比べると、デリカシーには劣る傾向のあるCDだが、不思議なことにこのCDではヴァイオリンの微細な音の魅力もよく伝えている。
このCDが1000円とは絶対にお買い得だ。
ローラ・ボベスコ (Lola Bobesco、1921年8月9日 - 2003年9月4日)出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ルーマニア出身のベルギーのヴァイオリニスト、ブリュッセル音楽院教授。天才少女として父親の伴奏によりデビューした後、1934年にパリ音楽院に入学。1937年にウジェーヌ・イザイ・コンクールで第7位に入賞し、世界的に有名になる。濃やかな味わいや技巧のキレには欠けるが、丁寧で気品ある演奏によって聴衆を魅了した。
バロック音楽とフランス音楽を得意とし、とりわけヴィオッティの協奏曲や、フランク、フォーレ、ギヨーム・ルクー、ドビュッシー、プーランクのソナタの録音は人気がある。また、ブラームスのソナタやクライスラーの小品集も魅力的である。
上記の解説によると「濃やかな味わいや技巧のキレには欠けるが」とあるが、とんでもありません。
私にはとてもそんな風には感じられません。
8年ほど前に亡くなっているが、ぜひコンサートで生演奏を聴きたかったと思う。
どんな人かと写真を探してみると、演奏に違わず美人ですね。










