
キリル・コンドラシン指揮/RCAビクター交響楽団
★★★
このCDはブックのような装丁でJVCのXRCD24という技術により、オリジナル・マスターテープよりデジタル化したものとなっている。
元の録音は1958年となっているので、51年を経過していることになる。
その古さを考慮に入れれば、かなりよい音で再現されていると言えるが、さすがに今日の録音には及ばない。
さて演奏の方だが、ソリストはみなすばらしいのだが、オーケストラのアンサンブルとしては、やや大味で物足りない。
RCAビクター交響楽団というのは、どういうオーケストラかわからない。
録音のために臨時に招集されたオーケストラなのか?
冒頭のハチャトゥリアンの仮面舞踏会、ワルツではもう少し悲しみとか哀愁をつきつめた演奏であって欲しいと思うのだが、やや雑なアンサンブルで不満を感じる。
2曲目の夜想曲では、ヴァイオリンのソロ、管楽器のソロがすばらしいので、これは聴ける。
しかし、全体的に指揮者の考えを徹底させるほどの時間がなかったのかも知れない。
カヴァレフスキー、組曲「道化師」もどうような傾向である。
もう少し密度の濃い演奏が欲しい。
キリル・コンドラシンの記念的録音の価値はあるだろうが、ライブラリーとしては第1候補にはし難い。
JVCのXRCD24はすばらしい技術なので、名演の古いマスターテープの掘り起こしを期待したい。


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