2010年03月08日

高級なアンプは何が違うのか?

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AudioWaki.jpg偶然以下のような記事を見つけたので、感想を述べたいと思う。

「アンプ(ただし、中級程度以上の半導体アンプ)によって大した差がない」という主張は、私には経験的に十分首肯できるものです。ただ、()内の但し書きについて興味があります。低級と中級以上で何が違うのか?ということです。

国産メーカーでもピュアオーディオ用プリメインアンプで20倍以上の価格差がありますが、スピーカーから出る音圧が常識レベルまでなら、聴感上差がでないのではないかと思われるからです。というのも、ダイナミックレンジや高調波歪率などは高級機程よい値になっていますが、実売4万円のプリメインアンプでも聴感上認識できるほど悪くはないと思われるからです、現在では。いっそのこと、出力の大小と付加機能(入出力端子、低音調整、DACの装備など)の差以外に半導体アンプには大した差がない、と言い切るのはいかがでしょうか?

どうも、オーディオ専門誌のアンプの評論における、「音楽性」、「駆動力」、「分解能」、「スピード」などという修飾語は迷妄の極みのように思えてなりません。
アンプの出力とスピーカーの能率より。

まず、自分の耳で聴いて音の違いがわからなかったら、誰かの口車に乗って多額の投資をしないことが大切だと思います。
そういう意味では、上記の引用文を書いた人は、高価なアンプを買う必要はないでしょう。

ですが、一般に言えることは、高価なアンプとそうでないアンプの差は装備(アクセサリー)の違いではありません。
音そのもののグレードが違います。

音質は必ずしも出力に比例しませんが、音質のいいアンプはある程度パワーも大きくなると言えます。

では何が違うのか?

では、何の違いで音質の差が出るのかということですが、ひとことで言えば、ドライブ能力の差でしょう。

スピーカーは公称値としてインピーダンスが示してありますが、周波数帯域によってかなり変動します。
その変動に対して、安定してパワーを出すアンプがドライブ能力があると言えます。

では、ドライブ能力の差は何で出るのかというと、それはほとんど電源部と言えるでしょう。
だから、ドライブ能力を高めるには必然的に電源部が大きくなるのです。
それで、高級なアンプは重くなるのです。
あるオーディオメーカーは、アンプの音質の70パーセントは電源で決まると言っています。

大きな音は出さないから、パワーは必要ない?

アキュフェーズが1000Wの出力を出すアンプを発表した時「大きな音を出すんじゃないから、そんなにパワーはいらない」と言った人がいます。
これに対して、アキュフェーズの初代社長の春日氏は「静かな音楽を聴きたいからこういうアンプを作った」と言いました。

これは、オーディオに長く親しんでいるというか「通」の人にはよくわかる話だと思います。
私の知っているオーディオの好きな人は「アンプのパワーが大きくなって、むしろ小さな音で聴くようになった」と言います。

実は私もそうです。
音楽を聴くためのオーディオ用のアンプは、野外ステージやホールで使うようなPA用のアンプとは違います。
高級なアンプは、音がよりデリケートになっていきます。
一つ一つの部品も吟味して、よい材料を使っていますから、それがきめ細かさに繋がっていくものだと思います。
それに、重量級の電源とどんな信号に対しても破綻しない余裕で結果的にパワーも大きくなっているのです。

これは、ちょうど排気量の大きい自家用車に似ているような気がします。
軽自動車でも、十分普通の用途には間に合いますが、どんな道路状況にも乗っている人に快適な環境を与えるのは、排気量の大きなトルクの強い車です。

低価格のアンプは、よく言えばにぎやか、悪く言えばうるさい、暴れまくっているという感じですが、オーディオ用の高価な重いアンプでは静かです。
シーンとしています。

クラシックギターソロを聴くときは、かなりパワーを必要としません。
それでも、両者のアンプを比較試聴すれば、普通の人はただちに違いがわかると思います。

私のアンプは最大出力で640Wですが、オーケストラのクライマックスでの大音量でもメーターはせいぜい 1W程度です。

ボリュームは 10まで目盛りがありますが 2 以上に上げたことはありません。

オーケストラの曲で、始まりが何かの楽器のソロで始まるような曲では、そのソロを支える全員の伴奏が弱音で演奏するとき、オーケストラ全体のスケール感が感じられて、全体の音がスーッと前に出てくる感じになります。
これは、排気量の大きな車に乗ったとき、ごくわずかアクセルを踏んだときシートにグッと押し付けられるようなトルクを感じるのに似ています。

普及型の安いアンプと高価なアンプの違いがわからないという人は、どういう環境で聴いたのかわかりませんが、よほどひどいスピーカーを使ったのか、それともまだ自分の耳が分別できないのか何だろうと思います。
最後に書いてある
どうも、オーディオ専門誌のアンプの評論における、「音楽性」、「駆動力」、「分解能」、「スピード」などという修飾語は迷妄の極みのように思えてなりません。

これも、全面的には納得し難いものがあります。
「音楽性」というのはそれだけでは抽象的で、どういう状況のことかわかりかねるとしても「駆動力」、「分解能」、「スピード」は圧倒的に違いますね。
posted by dolce at 19:02 | Comment(1) | TrackBack(0) | オーディオ
この記事へのコメント
プリメインアンプの能力差による出力(スピーカーのドライブ・能力の引き出し・音質)の違いについては、わかったような気になっています。

ところで入力側(プレーヤー・PC→USB−DAC・IPODのDOCK−RCA)などの装置の能力とプリメインアンプの性能にはどのような関係があるのでしょうか。

例えば、性能の低いアンプでは入力装置の発した信号を100%活かしきれないとか?

宜しくお願い致します。
Posted by 阿辺 圭弘 at 2017年02月23日 15:27
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