
この指導者の責任とは、ズバリ指導力なのだが、指導の中身は音楽的なものだけでなく、生活指導も含まれる。
ところが、生活指導を勘違いしている人がいる。
生活指導とは、お説教することだと思っている人がいることだ。
生活指導の効果は生活が向上しなければ、生活指導になっていない。
お説教が生活指導と思っている人は、そのお説教の成果が出ているか考えてみるとよい。
うるさいから、一応聞いておく、文句言われないように行動するというのは効果ではない。
生活指導の効果とは、内面化し自主的行動に結びつくものでなければ、効果とは言えない。
私はかつて、ある高校を数年間指導したことがあるが、ある日、校長がお礼を言ってくれた。
上手になったと言ってもらえるのかなと思っていたら、開口一番言われたことは「生徒の生活がよくなった」との言葉だった。
しかし、私は生徒たちの生活の仕方について、あれこれ指導した覚えはない。
ひたすら、吹奏楽の指導に専念しただけである。
常に練習開始時間より少し早めに行って、きちんと開始時間を守って練習をした。
終わりは、終了時刻より15分早く終わった。
なぜ、早く終るのかというと、楽器の手入れ、パートの打ち合わせも含めて練習時間と考えているからだ。
練習終了後は、楽器をよく点検し、次の練習開始時に支障がないようにということだけは強調した。
特別変わった練習はしていないと思うし、何かお説教をしたということもない。
だが、外から見ると、生活が向上したと感じられたらしい。


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