
吹奏楽部の生徒で、将来、プロになりたいという生徒がいたらどうしますか?
問題は、コンクール漬けになっている部活だ。
高校野球は、卒業してプロのスカウトが待っているということがあるが、吹奏楽コンクールで全国大会に出て金賞をもらったからと言っても、プロの登竜門にはならない。
我が国の吹奏楽コンクールは、基本をしっかり身につけないまま、技量以上の難曲に挑戦し、すごいと感じさせることをやらなければ、良い賞はもらえない。
だから、基本をやるより課題曲と自由曲に時間をかけた方がよいと考えるのが、コンクール漬けの学校であると言ってよい。
私がある中学校の吹奏楽部を教えている時、ある保護者が「今度、ウチの娘がオマエの中学校に入学するので、オマエの部活に入れてくれ」と言った。
これだけ聞くと、私の部活が気に入れられているのかと言うと、そうではない。
その娘は、幼い頃からヴァイオリンを習っていいて、将来プロを目指していた。
当然のことながら、吹奏楽部にヴァイオリンはない。
では、なぜわざわざ吹奏楽部に入れてくれと言ったのか?
それは、
1.学校のきまりとして、いずれかの部活に所属しなければならないとなっていたこと、
2.運動部に入ると、帰りが遅くなる
の理由から、私の吹奏楽部に入って、途中でヴァイオリンのレッスンで早く帰宅させて欲しいということだった。
とにかく、音楽高校、音楽大学と進むのには学校の部活につきあっていては練習時間が足りないのだ。
私は要望を聞き入れて、一応クラリネットに所属させ、ヴァイオリンのレッスンに間に合うように配慮した。
これは、ヴァイオリンの例だったが、管、打楽器でも同じことである。
吹奏楽部で管、打楽器をやっているからいいという問題ではない。
吹奏楽部で管、打楽器を練習していて、音楽高校、音楽大学へ進学できるのかという問題である。


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部活動の話、私の子供が通っている中学校では原則として全員部活に参加なんですが、市が設立した芸術学校(クラブみたいなものですが)に所属している生徒や、音楽に限らず水泳やサッカー、野球、テニスなど、民間もしくは町運営のクラブチームでの活動を希望する生徒はそちらへ入ってもいいようです。ただし、中体連など全国規模の大会がある時は、クラブチームではなく学校代表として一緒に参加をしています。
今は学校の部活動だけでは県大会や全国大会にはなかなか進めないようですね。
部活動は時代的に見直さなければならない時期にきていると思いますが、相変わらず行政の動きは悪いと感じます。
「お役所仕事」という言葉を思い出してしまいます。
運動部は社会体育に移行し、文化部も同様に市町村単位で専門家の指導が受けられるようにした方がいいと思います。
学校の先生も得意不得意があり、柔道部などは危険がともなうため、先生の転勤で廃部になったところもあります。
子どもの気持ちを考えるとかわいそうに思います。