2011年01月10日

ガラパゴス集団にならないように

昨年聴きに行ったアマチュアオーケストラ、名古屋市民管弦楽団はすばらしかった。
演奏評はともかく、運営が前向きと感じられたからだ。

前向きとは、アマチュアの団体にありがちな、演奏会は企画するが演奏者のための演奏会にかなりシフトしていて、観客も親戚知人、義理の関係者がほとんどということだ。
アマチュア楽団が創成期ならしかたがないにしても、目指すものとしては、もっと外に向かって新たなフアン獲得の方向で活動してもらいたいと思う。

そうでないと、日本の携帯電話がガラパゴスと批判されたように、ガラパゴス楽団のようになってしまう。
私がガラパゴス化しているなと思う楽団は、とかく秘密主義のようなところがある。
秘密という言葉は大げさかも知れないが、外部からの空気を遮断して、変わってるなと思う練習や活動をしている。

もっとも、器楽や合唱では一般団体でなくてもガラパゴス化はある。中学校、高校、大学でもある。
訪問すると、独特の臭いがある。実際臭いがするわけではないが、気分的にそのような感じを受けるわけである。

ある、かなり山奥の中学校で合唱コンクールなるものをやっていた。
すごく熱心で、発表の寸前までどのクラスも練習に熱が入っていた。

学校中が合唱を通して一つにまとまっているようで、いい雰囲気だなあと思った。
一つのクラスが庭で集まって歌っていた。指揮者がずいぶん変わった指揮をしていた。
肩の辺りを回して、まるで柔軟体操をしているような指揮であった。

ところが、他の方に目を移すとあっちでもこっちでも練習しているのだが、みな申し合わせたように、指揮者がその柔軟体操のような指揮をしていた。

やがて、ステージのでの発表の時間になったわけだが、ほとんどの指揮(いや全部のようにも見えたが)が柔軟体操であった。

指揮者は独り一派というが、いくら何でも基本からしたら好ましくないという指揮だった。
まさか、これを音楽の先生が教えたのではないだろうなと思ったが、アマチュアの音楽団体は悪くするとこのようなガラパゴス化のようになる。

外からの空気も入れない。音楽をやっているのに、独自の練習をやっている。
演奏会はやるが先に言ったように、客は身内ばかり。
だからだろうが、宣伝してもらうことを嫌がる団体もある。
特に、最近ではYouTubeという便利なものがあるのに、いっこうにそこへは発表しようとしない。
アップの仕方を知らないのかなと思って、関係者の了解を経てアップすると、文句が来たりする。
「了解を得てアップしていますが」
「こちらには連絡が来ていないので」
つまり、幹部が承諾をしていないというのだ。
上下関係だけはしっかりしているようだ。

YouTubeに乗っている楽団の演奏は、必ずしも上手いものばかりではないが、それでも外に向かって大勢に発表しようという気持ちは大いに買いたい。
無責任な批評を書く者もいるので、少しばかり勇気は必要だが、こういうことは変な体臭を持つ、ガラパゴス楽団とならないためにも役立つと思う。

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posted by dolce at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 吹奏楽
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