
★★★★★
ピアノ:リーリャ・ジルベルシュテイン/ネーメ・ヤルヴィ指揮 エーテボリ交響楽団
UCCG-9471 ドイツグラモフォン ビクターエンタテイメント(株)
すばらしい。
何がすばらしいかというと、ソリストのしっかりしたテクニックに裏付けられながらも、嫌みがなく抑制のきいた表現で聴く者をグリーグの純粋な音楽の世界に引き込んでいくところだ。
オーケストラもそういったソリストの気持ちをくんで、ほどよくコントロールされていて、ヤルヴィの指揮にも好感が持てる。
協奏曲となるとそれが競走曲になっている演奏もあるが、この演奏はゆったりと落ち着いた雰囲気で聴かせてくれる。
(もっとも、昔はConcertを競走曲と訳していたとも言うが)
クラシックフアンなら、何度も聴いたことがだろうと思われるこの曲だが、もう一枚ライブラリーに加えておいても損はないだろう。
また、まだグリーグのピアノ協はどれにと迷っている人は、これを買っておいて間違いない。
