オーケストラの編成を表す時、二管編成という言い方をします。
これは、フルート、オーボエ、クラリネット、バスーンが2本ずつ編成という意味です。
それぞれの楽器は一番、二番という風に楽譜が分かれています。
このように、管楽器はオーケストラでは一人1パートです。
吹奏楽のように、同じパートを複数で演奏するということは、オーケストラでは少なくなってきます。
つまり、オーケストラの管楽器奏者は皆ソリストと考えてよいでしょう。
だから、ヴァイオリンのように大勢のパートでは、一人が音を出さなかったとしても、大事には至りませんが、管楽器の場合は全く音がなくなってしまって大変なことになってしまう場合があります。
これは、管楽器の奏者にはそれだけプレッシャーがかかっていることになります。
そういうこともあって、管楽器奏者は特別上手で、精神的にも強い人が選ばれているのですが、それでも事故の起きることもあります。
どんな事故が起きるのかというと、管楽器は吹く楽器ですから唾がたまります。
その唾がたまって音が変になることもあります。
クラリネットでは、キーを押さえたとき開くはずの穴が唾でふさがれていてプルプルプルなんて音になったら大変です。
もしも演奏中にそんなことになったらという不安があります。
幸い、オーケストラでは管楽器は休みの部分も多いので、奏者はその休みの間に唾を取り除くようにします。
クラリネットの場合、スワブという布に紐がついたものを管に通して唾をとります。
そういう光景を見られた方もいると思います。
ある演奏会で、某オーケストラの主席クラリネット奏者のAさんは、演奏中に、やがて迫ってくるソロの前に唾をとっておこうと思い、スワブを管に通しました。
ところがです。
スワブを抜こうとしたら抜けない。
大変です。
「助けてー」
と言ったとか言わないとか。
どう始末をつけたかは聞きませんでしたが、ソロが吹けなくなってしまったらしいです。
この話を聞いてから、スワブを通す時には慎重になっています。
某楽器メーカーの説明書には、スワブを通す方向について注意が書かれています。
ベル(開口部)の方向から通すのではなく、吹く方の管(上管)から通すようにと。
クラリネットを吹く方は、上巻の方からスワブを通した方が賢明です。










