クラシックフアンではおなじみのヴァイオリン協奏曲である。
題名が交響曲となっているので、クラシックになじみのない人には「おや?」と思う人がいるかも知れない。
ヴァイオリン協奏曲には、たくさん名曲があるが、それらをすべて取り上げていると、オーケストラの楽器を一巡するのに時間がかかってしまうので、クラシック入門と思っている人を意識し、ある程度のところで他の楽器の協奏曲に移ろうと思う。
その前に、ラロ:スペイン交響曲もヴァイオリン協奏曲ですよと紹介したいと思った。
この曲の説明に関してはフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』の引用で紹介する。
ヴァイオリン協奏曲第2番《スペイン交響曲》作品21は、エドゥアール・ラロが1874年に、パブロ・デ・サラサーテのために作曲した作品。ラロの代表作と看做されている。ニ短調をとる。1875年2月にパリで初演された。19世紀から20世紀前半までは、第3楽章「間奏曲」をカットする習慣が続いたが、20世紀後半にメニューインなどが全曲演奏および全曲録音に着手してから、現在ではカットなしの演奏が一般化している。
交響曲と題され、5楽章からなるものの、実質的には、ヴァイオリン独奏と管弦楽のために作曲された、交響的協奏曲にほかならない。随所にスペイン的な主題が使われ、フランスにおけるスペイン趣味の流行の前触れを告げた。(本作の初演は、ビゼーの歌劇《カルメン》の初演に先立つこと実に1ヵ月であった。)
ヴァイオリン協奏曲と公称されたラロの作品は、《第1番 ヘ長調》作品20があり、交響曲と公称されたラロの作品はト短調の作品(作品番号なし)のみである。《スペイン交響曲》から13年後の、この《交響曲 ト短調》は独奏楽器を伴っておらず、トーマス・ビーチャムに愛されたものの、めったに上演も録音もされていない。
本作は以下の5楽章からなる。
1. Allegro non troppo
2. Scherzando: Allegro molto.
3. Intermezzo: Allegro non troppo.
4. Andante
5. Rondo: Allegro.


