まず、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』による解説を紹介する。
ヴィオラ協奏曲は、ピアノ協奏曲やヴァイオリン協奏曲に比べるとマイナーである。
ヴィオラは管弦楽の中でそれほど音が目だつ楽器ではない。アルフレート・アインシュタインらは、協奏曲はソリストの超絶技巧を披露することがその第一義ではなく、独奏楽器と管弦楽との間の葛藤や解決が重要であると考えており、その意味においてヴィオラはピアノやヴァイオリンと比べて管弦楽と対等に渡り合うには音の浸透力が貧弱にすぎ、協奏曲の独奏楽器には適していない。
そして、ヴィオラ奏者の中には、もともとヴァイオリン奏者を目指していた人が後にヴィオラに転向したという人が多く、つい最近になるまでソリストに適した人材が相対的に少なかった、ということも注目すべきである。
しかし一方で、ウィリアム・ウォルトンは、20世紀のすぐれた演奏家のために重要なヴィオラ作品を作曲し、また、ライオネル・ターティスは、他の楽器のための作品をヴィオラ用に編曲している。(たとえばエドワード・エルガーのチェロ協奏曲など。)

一流と言われるオーケストラでは、ヴィオラがしっかりしているということも見逃せない。
オーケストラの響きの中では、目立たない音であるが、それだけに、どういう音がするのか知らない人もいる。
そこで、ヴィオラ協奏曲を聞いて、音を確認しておくのもよいだろう。
目立たない音ということは、聞いていて疲れない音であるとも言える。
この楽器の演奏を好む人は、クラシックフアンの中でもかなり「通」の人に属すると思う。

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