他の管楽器に比べて、苦労が少ないこと、比較的安価な楽器でも始められるからだろうか。
リードがないというのも、オーボエなどと比べれば苦労は格段に少ない。
フルートは古くから、リコーダーやブロックフレーテの作品の流れを汲んで、作品は非常に多いような気がする。
現在使われている、金属製の楽器は歴史的に新しく、材質は金属でも木管楽器の仲間であるが、コンサートホールのような大きな演奏会で使うために音のよく通る現在の金属製の楽器が用いられるようになってきた。
ところで、フルート協奏曲の定番は何であろうか?
やはりモーツァルトか?
モーツァルトのフルート協奏曲には、
フルート協奏曲第1番ト長調K.313
フルート協奏曲第2番ニ長調K.314
の2曲があるが、第2番のニ長調の方は、同じく、モーツァルトのオーボエ協奏曲からの編曲である。
だから、そのことを知らない人は「あれ?」と思うかも知れない。

しかし、なぜ作曲したかというと、フルートを趣味としているあるお金持ちから依頼されて書いたと言うことである。
アマチュアだからやさしく書いてくれと言われたにもかかわらず、とてもアマチュアでは吹けたものではなかったこと、それにオーボエからの単なる編曲であったせいか、作曲料はもらえなかったということである。
しかし、好んで書いたわけではないのに、芸術的にすばらしいのは、さすがにモーツァルトと言うべきか。
