それに反し、海外ではオーケストラ全体の音色を大切にするので、個人が勝手に楽器を選択できないと言う。
ウイーンフイルは、楽団が所有している楽器があって、それを使うようになっているという話は、古くから有名である。
そういう話を聞いてから、オーケストラを聴くとき、どんな楽器を使っているのかということに関心が向くようになった。
特に、最近ではテレビがハイビジョンとなり、アップで映るとメーカー名の刻印までわかる時がある。
先日、放映された、プレトニョフ/ロシア・ナショナル管弦楽団も、その辺にも注意して見ていた。
クラリネットは1番が、クランポンのトスカで2番はプレスティージュだった。
自分の演奏している楽器はわかりやすい。
近年、めっきり少なくなったのは、バスーンのコンセルバトワール式だ。
パリ音楽院管弦楽団の奏者が使っていたという話は、有名だったが、今のパリ管は使っていないだろう。
クラリネットはフランス系で、バスーンはドイツ系というのもおもしろい。
最近のオーケストラで、多くなったと感じるのは、トランペットがロータリー式であるということだ。
ロータリーに特徴があるのか、ロータリートランペットのメーカーがそういう楽器を作るのか、私にはわからないが、ロータリートランペットでは、よく見かけるバルブ式のものより音色に鋭さがなく、ホルンや弦とよく解けあうように感じる。
ロシアのオーケストラと言えば、トランペットがオーバーブローで吹きまくるというのが特徴だったが、最近はそういう奏法も見かけなくなった。
フランスやドイツのオーケストラのような吹き方になってきた。
ベートーヴェンの交響曲では、コントラバスーンがよく出てくるが、果たして必要なのかといつも思う。
あるマネージャーに聞いたことがある。
「コントラバスーンって必要ですか?」
「指揮者によっては、舞台に並んでいないと、ないじゃないかという人がいるんですよ。それで、並べておくと、満足しますから・・・」
と言うことだった。


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