2010年03月15日

スピーカーの完全自作

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speaker_zisaku.jpg純然たる本の紹介である。
タイトルは「新 スピーカーの完全自作―まるごと手作り!!入門から本格テクまで」とあるが、初心者がこの本を手本にして作ろうとするには、敷居が高いと思う。

それでも、この本に紹介してあるスピーカーシステムに興味を持ち、どうしても手に入れて聴いてみたいと思ったら、詳細な図面も載っているので、これを製作業者に以来するという手もある。

しかし、この本の魅力は製作をせずとも、スピーカーとはこういうものかという理解を深めさせてくれる。

かくいう私も、頭が固く、バスレフとは、密閉型とはというふうにある領域を出ないで四角四面に考えていたところがあるが、もっと柔軟な思考で実験的にやってみればいいのだと思った。

そして、どんな音が出るのか、またそれがけっこうよかったりするかも知れない。
いい音を再生したいと思っている人も、自作でなくてもメーカー製を買うとき、スピーカーの選択の眼が肥えるに違いない。

この本の後ろの方には、タンノイのオートグラフやアルテック211、JBLパラゴンの製作が載っている。
これらは、とても高度な木工技術を要するので、なかなか素人の手を出せるところではないが、昔からオーディオに親しんで来た人にとっては、夢があるし、何かワクワクするものがあるに違いない。

また、スピーカー製作以外の記事も参考になったし、私は毎夜、就寝時に枕元で読んでいた。

最近のオーディオ誌はなんだかカタログのようになってきた感があるが、それらと比べると身近にオーディオのロマンを感じさせる本である。
posted by dolce at 18:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | オーディオ

2010年03月12日

パソコンのオーディオをグレードアップ

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私は音楽を携帯するということはほとんどないので、今のところiPodの必要を感じない。
しかし、iTunesというソフトは使ってみるとなかなか便利だと思う。

ところで、音楽をパソコンに取り込むのだが、mp3に圧縮してしまうと物足りなく感じる。
だから、iTunesでの取り込みはWAVに設定してある。

WAVで取り込むと、それなりに音質もアップしなければ意味がないと思い、パソコンのオーディオもグレードアップすることにした。

どのようにグレードアップしようかと、あれこれ模索していたら、TangBandというメーカーのスピーカーが目にとまった。

W3-1319AJPG.jpg


W3-13191A

【8cm竹繊維混合フルレンジスピーカー(防磁型)】
コーン紙に竹繊維を混入し、強度と音質アップを図りながら価格を抑えたスピーカー。見た目にも高級感のあるフェイズプラグを採用し、明るく透明感のある音質。
※スチール・プレスフレーム

メーカー………………Tang Band
インピーダンス………8Ω
再生周波数帯域………110Hz〜20kHz
出力音圧レベル………86dB
Qts ……………………0.55
入力……………………12W/25W
バッフル開口径………76mmφ
重量……………………0.73kg


はじめはFOSTEXを使おうと思ったが、この風貌を見て何か予感がして、値段もまあまあというところで、実験の気持ちで試してみた。

エンクロージャーをどうしようということだが、気持ちとしては、DIYでなのだが、そんな時間のゆとりはなさそうだった(本当は横着)ので、これも出来合いを探すことにした。

hikarikohgei.jpgゆとりがないのなら、完成品にしたらどうだという考えもあるが、TangBandの音を聴いてみたいのと、少しは手作りの労力をという気持ちもあったからだ。

ヒカリ工芸

【バスレフ型スピーカーエンクロージャー】

本数……………2本
板厚……………15mm
材質……………パーチクルボード
仕上……………ウォールナット調仕上げ
寸法……………H:260×W:165×D:175(mm)
開口径…………φ75mm
内容積…………4.5リットル
方式……………バスレフ型
ダクトサイズ…25×60×75mm
ターミナル……無し(取付型が適合します。)
ネット…………有り
吸音材…………有り(適量)
重量……………2.4kg(1台)


実物を見ると、さすがきれいに作ってあり、一部の隙もない。それに、思ったより頑強でまあ満足。

TangBand_toritsuke.JPG

TangBandのユニットを取り付けたところ。

さて、アンプをどうしようというところだが、これは最近何かと話題のデジタルアンプを使ってみようと思った。
これも、自作を考えたのだが、結局、電子部品の販売でよく名前の出てくる若松通商から販売されている1万円ぐらいのデジタルアンプを使ってみることにした。

そんなのでいいの?という人もいるかも知れないが、デジタルアンプは低価格で性能がいいというのが特徴なので、あえて安いほうを選んだ。

安いと言っても、1万円そこそこで20W×2(4Ω)のパワーが出る。

RSDA202.jpg


実物を見るとさらに驚き。
写真でわかるように、隣に写っている腕時計と比較してみると大きさがわかる。
手のひらに乗ってしまう大きさだ。
もっとも、電源部は内蔵されていないので、よく使われるACアダプターのようなものを用意する必要がある(DC12〜14V、4A)。

私は直流電源は手持ちがあったので、それを使ったが、ない人は若松通商でオプションとして1900円で売っている。

驚いたのは、こんな小さなアンプで20W×2が出ることと、いつまで使っても全く熱くならないことだ。
デジタルアンプは、エネルギー効率がいいという特徴がよく出ている。

デジタルアンプの設計の本を読むと、エネルギー効率は80%ぐらいはあるようだ。
まさにエコ時代のアンプだ。

BookShelf.jpg


文字通りブックシェルフだが、これでいいのかなあと半信半疑でパソコンにつないでみたところ、盛大なハム。
やっぱり値段だけのものかと思いながら、ケーブルを換えてみた。
ピッタリとハムは消えた。

音楽を再生すると、一応音が出たので一安心。
ボリュームは少し上げただけでも、かなりの音が出たので、こんなアンプでも余裕がある。さすがデジタルアンプだ。

クラシック、ポピュラー、ジャズと次々とソースを変更して聴いてみる。
なかなかのものである。
弦楽器がきれいだ。
ピアノは浮き出て、演奏のメリハリがよくわかる。
悪く言えば、高音が硬くてきつい感じだ。
これでは、ボーカルはよくないだろうなと思って再生してみると、これが意外に癖のない音で、嫌味なく出てくる。

夜中の2時だったので、ここで打ち切る。

翌日、またいろいろ音楽を再生してみる。
8cmじゃあ、低音は無理だろうなと思いきや、コントラバスは倍音をよく再生するせいか生々しく聴こえる。

いや、オーケストラのスケール感だってなかなか出てくるし、ピアノ独奏にいたっては、魅力的な音だ。

ここで、パソコンが音源ではサウンドのチップが付録みたいなものだから、真価はわからないだろうと思い、音源をアキュフェーズのコントロールアンプから供給してみた。

いやあ、これはなかなかのものです。
弦楽器なんかタンノイよりいいんじゃないかと思うぐらい。
竹繊維混合フルレンジスピーカーの良さが出ているのかも知れない。
TangBandは台湾のメーカーだが、期待されそうである。

このスピーカー、エージングが進むと高音のきつさが取れてさらによくなると思われる。
ピアノを聴く人にも好まれそうである。

歯切れのよい低音で、私はサブウーファーが必要とは感じていない。
8cmでも心地よい低音が出る。
posted by dolce at 16:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | オーディオ

2010年03月08日

高級なアンプは何が違うのか?

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AudioWaki.jpg偶然以下のような記事を見つけたので、感想を述べたいと思う。

「アンプ(ただし、中級程度以上の半導体アンプ)によって大した差がない」という主張は、私には経験的に十分首肯できるものです。ただ、()内の但し書きについて興味があります。低級と中級以上で何が違うのか?ということです。

国産メーカーでもピュアオーディオ用プリメインアンプで20倍以上の価格差がありますが、スピーカーから出る音圧が常識レベルまでなら、聴感上差がでないのではないかと思われるからです。というのも、ダイナミックレンジや高調波歪率などは高級機程よい値になっていますが、実売4万円のプリメインアンプでも聴感上認識できるほど悪くはないと思われるからです、現在では。いっそのこと、出力の大小と付加機能(入出力端子、低音調整、DACの装備など)の差以外に半導体アンプには大した差がない、と言い切るのはいかがでしょうか?

どうも、オーディオ専門誌のアンプの評論における、「音楽性」、「駆動力」、「分解能」、「スピード」などという修飾語は迷妄の極みのように思えてなりません。
アンプの出力とスピーカーの能率より。

まず、自分の耳で聴いて音の違いがわからなかったら、誰かの口車に乗って多額の投資をしないことが大切だと思います。
そういう意味では、上記の引用文を書いた人は、高価なアンプを買う必要はないでしょう。

ですが、一般に言えることは、高価なアンプとそうでないアンプの差は装備(アクセサリー)の違いではありません。
音そのもののグレードが違います。

音質は必ずしも出力に比例しませんが、音質のいいアンプはある程度パワーも大きくなると言えます。

では何が違うのか?

では、何の違いで音質の差が出るのかということですが、ひとことで言えば、ドライブ能力の差でしょう。

スピーカーは公称値としてインピーダンスが示してありますが、周波数帯域によってかなり変動します。
その変動に対して、安定してパワーを出すアンプがドライブ能力があると言えます。

では、ドライブ能力の差は何で出るのかというと、それはほとんど電源部と言えるでしょう。
だから、ドライブ能力を高めるには必然的に電源部が大きくなるのです。
それで、高級なアンプは重くなるのです。
あるオーディオメーカーは、アンプの音質の70パーセントは電源で決まると言っています。

大きな音は出さないから、パワーは必要ない?

アキュフェーズが1000Wの出力を出すアンプを発表した時「大きな音を出すんじゃないから、そんなにパワーはいらない」と言った人がいます。
これに対して、アキュフェーズの初代社長の春日氏は「静かな音楽を聴きたいからこういうアンプを作った」と言いました。

これは、オーディオに長く親しんでいるというか「通」の人にはよくわかる話だと思います。
私の知っているオーディオの好きな人は「アンプのパワーが大きくなって、むしろ小さな音で聴くようになった」と言います。

実は私もそうです。
音楽を聴くためのオーディオ用のアンプは、野外ステージやホールで使うようなPA用のアンプとは違います。
高級なアンプは、音がよりデリケートになっていきます。
一つ一つの部品も吟味して、よい材料を使っていますから、それがきめ細かさに繋がっていくものだと思います。
それに、重量級の電源とどんな信号に対しても破綻しない余裕で結果的にパワーも大きくなっているのです。

これは、ちょうど排気量の大きい自家用車に似ているような気がします。
軽自動車でも、十分普通の用途には間に合いますが、どんな道路状況にも乗っている人に快適な環境を与えるのは、排気量の大きなトルクの強い車です。

低価格のアンプは、よく言えばにぎやか、悪く言えばうるさい、暴れまくっているという感じですが、オーディオ用の高価な重いアンプでは静かです。
シーンとしています。

クラシックギターソロを聴くときは、かなりパワーを必要としません。
それでも、両者のアンプを比較試聴すれば、普通の人はただちに違いがわかると思います。

私のアンプは最大出力で640Wですが、オーケストラのクライマックスでの大音量でもメーターはせいぜい 1W程度です。

ボリュームは 10まで目盛りがありますが 2 以上に上げたことはありません。

オーケストラの曲で、始まりが何かの楽器のソロで始まるような曲では、そのソロを支える全員の伴奏が弱音で演奏するとき、オーケストラ全体のスケール感が感じられて、全体の音がスーッと前に出てくる感じになります。
これは、排気量の大きな車に乗ったとき、ごくわずかアクセルを踏んだときシートにグッと押し付けられるようなトルクを感じるのに似ています。

普及型の安いアンプと高価なアンプの違いがわからないという人は、どういう環境で聴いたのかわかりませんが、よほどひどいスピーカーを使ったのか、それともまだ自分の耳が分別できないのか何だろうと思います。
最後に書いてある
どうも、オーディオ専門誌のアンプの評論における、「音楽性」、「駆動力」、「分解能」、「スピード」などという修飾語は迷妄の極みのように思えてなりません。

これも、全面的には納得し難いものがあります。
「音楽性」というのはそれだけでは抽象的で、どういう状況のことかわかりかねるとしても「駆動力」、「分解能」、「スピード」は圧倒的に違いますね。
posted by dolce at 19:02 | Comment(1) | TrackBack(0) | オーディオ

2010年03月03日

オーディオマニア

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gentenkaiki.jpg
オーディオマニアという言葉は、わかるようでわからない言葉だ。

「オーディオマニアなら・・・」と言われても、オーディオが好きで、ある程度そういう機材に金をつぎ込んでいるのだろうとぐらいの想像だ。
だから、他人がオーディオマニアという言葉を使うとき「あなたの言うオーディオマニアとは、どのような人をイメージしていますか?」と質問するのだが、今まで明確な返事を得たことがない。

こちらとしては、何も悪意で言っているわけではないが、気分を悪くする人もいるようだ。
「そう言えば、どういう人を言うのでしょうね?」とか「自分は漠然と◯◯のように考えていますが」などと返事をしてもらえれば、そこが糸口になって話は深まると思うのだが、このごろは、質問されると気分を害する人もいる。

だから、私はなるべく曖昧にとられる言葉は使わないようにしている。
また、曖昧な言葉を使う場合「私は〜のような人を〜と思っています」と自分なりの定義のようなものを伝えて話をするようにしている。

ところで、この「オーディオマニア」という言葉をフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』で調べてみると、なるほどと思うところがある。

オーディオ愛好家のなかでも、並外れて高額な資金を投じて機器類を蒐集したり、自作にこだわる層をオーディオマニアと呼ぶ。ただし単に愛好している場合でもマニアと呼ばれる場合があり、マニアと一般愛好家の厳密な区分は困難である。


そう、やはりマニアとマニアでない人の線引きは難しいのだ。

とくにマニアとされる人々は、大衆一般への普及を目指すゼネラルオーディオなど、廉価な製品には見向きもしない。ハイエンドと呼ばれる高級機器やそれら専門メーカーのブランドで機材を揃えたり、自作に熱中する。機器類に限らず、スピーカーケーブルや電源ケーブル、コンセントなどにまで拘りの対象は向けられる。高価なケーブル類に熱中するマニアは「電線病」と自称・他称されるなど固有の趣味文化も見出せる。


この説明を読むと、自分はマニアと呼ばれたくないなと思う。
狭い、閉塞された世界を想像する。

こういった「こだわり」は音響機器のみならず、それを設置する環境にも向けられる。例えば交流電源である家庭用電灯線から電力を得ているためハムノイズ等の問題をはらみ、また住宅街にあっては周辺環境の雑音を完全に防ぐ事は難しい。自分の楽しんでいる音が、逆に周囲には騒音となってしまうケースもあり、オーディオ・ルームの防音対策や専用の防音室の設計・改築するマニアのため、こうした施工を専門的に行う業者や組み立て設置ブース型の製品も存在している。


マニアでなくても、金があればこういう工事はやりたいですね。

周波数特性などのスペックはオーディオ製品を評価する場合の指標とされるが、マニアには、実際に耳でどう聞こえるかよりも、数値の方を信用する「スペック信仰」ともいうべき現象が見られる。


これは嫌だなと思う。スペック信仰の宗教団体みたいだ。
私はスペックは参考にするけど、最終的には出た音が、自分の感性としての音楽に合うかどうかですね。

また、コンサートの生音よりも、自宅のオーディオ機器による「理想の再生」を好み、自宅と比べてコンサートホールの音響を批判し、特定のホールの特定の座席位置以外では演奏を聴かないといった言辞も見られる。


生での理想が装置によって実現されるというところは、少しはわからないでもない。

また、高スペック・高音質を追求する高級オーディオ分野では、音楽よりも空気感や臨場感の追求が主目的となり、CDやレコードはもっぱら音質チェックのために利用され、中身の音楽の芸術性や演奏者の感性などにはほとんど興味を持たない者もいる。


こういう人たちとは付き合いたくないですね。

ここまで読んできて、マニアとは一種の偏執狂かと思います。
私は、やはりマニアとは呼ばれたくない。

stereo.jpg
posted by dolce at 21:43 | Comment(0) | TrackBack(0) | オーディオ

2010年03月01日

今年も聴いてきました

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何を聴いてきたかって?
これです。


今年もオーディオショーへ行って聴いてきました。

不景気のせいか、出典数も少なくなっています。
噂のパイオニアも新しいスピーカーを出していました。

あまり大型でないスピーカーで、なかなかいい音がしていました。
大型でないと言うと、安くして購買層を増やそうと思われがちですが、小型スピーカー=妥協の産物ということではありません。

音楽を聴くとはどういうことかということを、考え直して、一番大切なものを一番表現するという方向に行っているように思いました。

デジタル録音真っ盛りの今日でも、いい録音として人気があるものは1960年代のものが多いと聴きます。
実際、私の家でも懐古趣味でレコードを置いているのではなく、いい録音が多いので置いてあるのです。

時々、古いものを売っている店で300円で売っているレコードの中にとてもいい演奏、録音のレコードを見つけると宝物を探し当てたような気がします。

オーディオはすでに(過去に)最高レベルに達したと言われます。
だから、20年以上前のものでも、現在、通用するというかそれ以上であったりもします。

こういう現状で、さらにオーディオメーカーはその上をいくには、本当に音楽を聴くということはどういうことだろうかと考え直したに違いありません。
そういうことは、メーカーの各ブースの説明係の言葉からも感じ取れました。

今回は、私が今ひとつ評価を下し切れなかった富士通テン スピーカー ECLIPSE TD712zMK2をしっかり聴いてきました。

結論として、すばらしいスピーカーで、私は欲しくなりました。
昨年聴いた感じでは、卵型の特有なエンクロージャーのみれまた独特な共鳴かと思っていたのが、そうではなく部屋のせいだと分かりました。

試聴会が終わってから、私は、その気になる点について説明員に質問しました。そしたら、彼はすぐ手をたたいて部屋の独特な共鳴であることを教えてくれました。

こんなにも小さな筐体で低音は大丈夫かと思いましたが、決して低音を見限っているのではなく、むしろスピード感ある心地よい低音再生を求めた結果であるとわかりました。

コントラバスが生き生きと眼前に、見えるように再生されたのには驚きでした。
専用の脚も含めて、音響的に設計されているということで、フルオーケストラも破綻することなく明瞭に再現していました。

CDだけでなくレコードによる再生も行われましたが、レコードはより密度の濃い音がしていました。
ダイナミックレンジはCDに劣るものの、きめ細やかさは、レコードに捨てがたいものがあります。

値段が気になるところですが、左右一セットで60万を超えるというのは、おいそれと出せる金額とは言えませんが、音楽観賞が好きだという人にとっては高い投資ではない気がします。
まあ、このスピーカーを中心としたセットを考えると80〜100万円ぐらいのコースになってしまうと思いますが、音楽が好きな人なら車の方を安くしてこちらにかけてもいいのではないかと、勝手に考えています。
私は何かの都合で、お金が用意できれば手に入れたいと思っています。
posted by dolce at 18:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | オーディオ

2010年02月28日

いい音といい録音の違い

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オーディオはかつてのブームほどではなくても、一定のフアン層に支えられ、メーカーも成り立っているように思う。

世の中がなんだか軽薄になってきたような感じで、ものごとを深く追究するような人も少なくなったかも知れない。
そう思っている中で、話の通じる人に会うとみょうに嬉しくなる。

深く追究すると言えば、いわゆるオタクを想像する人がいるかも知れないが、オタクとはまた違った部類と思う。

音の好みは各人各様であっても、違いがわからないと言われると、ちょっとがっかりする。
最近の若者は、すべてではないが車を欲しがらない、ビールを飲まない、草食系などと評されているが、音に対しての感性はどうなのだろう?

音にこだわりがあるのだろうか?
こだわりはないが、オーディオという分野があったり、そういう店があるから、何かおもしろいことがあるかも知れないと探索しているのだろうか?

前置きが長くなったが、ひとことでいい音というのも抽象的で、ある人が「いい音がする」と言ったので、試してみたらがっかりということもある。

例えば「この真空管アンプいい音がする」と言った場合「私はこの真空管アンプの音が好きだ」と言っているのだろう。

私はアンプは真空管だろうがトランジスタであろうが、そういう種類にはこだわらない。
結果主義なのだ。
ただ、私の思う結果に沿ったアンプで真空管アンプは未だに出会ったことがない。

それは、私がオーディオに関していい音と言う場合、それは高忠実度を基準にしている。
つまり、いかに原音に忠実であるか(HiFi)ということである。

この基準からいくと、コントロールアンプ(プリアンプ)は真空管アンプでも納得できるものがあるが、メインアンプ(パワーアンプ)では気に入ったものがない。
何が不満かというと、レンジが狭い。低域も広域も苦しい。
そこへいくと、良質なトランジスタアンプは低域も広域もストレスなくのびのびとしている。
ドライブ能力もトランジスタの方が優っている。ダンピングもよい。

いい音という表現に対しいい録音というのは違う。
私がいい録音というのは、ひとことで言えば「音楽的」ということである。

音楽的という言葉も誤解を生みやすいと思うが、わかりやすいのはレンジの広さダンピングといった物理的要素には関係ないということだ。

生演奏に対して、CDのような録音媒体を通しての音楽は録音技術も含めて表現としてとらえているわけである。

録音技術者は、演奏者の意図、作曲者の意図をよく汲み取り、録音物という作品に仕立てるという役目が大切であり、ただ単に記録すればよいという感覚でやっていたとしたら、いい録音はできないということである。
posted by dolce at 23:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | オーディオ

2010年02月06日

真空管の音が好きなのか?真空管が好きなのか?

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やはり、真空管ブームなのですかねえ?

ところで、オーディオ(ステレオ)に真空管アンプを使う場合、真空管の音が好きなのか、真空管アンプが好きなのかどうなんだろうと思う場合があります。
もちろん、両方という場合もあるでしよう。

私は真空管アンプそのものは好きです。
機械としての、あの造形美がいいなあと思います。

しかし、音楽を最も良い状態で聞きたいと思ったら、真空管アンプ、正確に言うとパワーアンプとしての真空管アンプはバツ(×)です。

帯域の狭いものを聴くならなんとか聴けますが、編成の大きいオーケストラなどでは、真空管アンプではだめですね。

これは、スピーカーを鳴らすためのアンプということです。
だから、ヘッドフォンのアンプならいいと思います。

具体的には、6BM8という複合管でいいじゃないかと思います。
現実に、6BM8ではないですが、スタックスのコンデンサーイヤフォンのアンプはトランジスタより真空管の方がよかったです。

真空管アンプのだめなところは、なんと言ってもパワーが足りないことです。
昔の100dBを超えるようなスピーカーならいいかも知れませんが、現代の能率の低いスピーカーを鳴らすには不向きです。

特に小型のスピーカーでは、帯域を広げるために能率が犠牲になっているため、さらに真空管のパワーアンプでは不利になります。

現在、トランジスタアンプは物理的特性において、真空管アンプを遙かに上回っています。
だから、トランジスタアンプで真空管のような音を出すのは容易なのです。
それで、DTMに使うシーケンサーソフトでは、最終的に音を処理するために、真空管をシュミレートするプログラムを持っています。

TubeLeveler.jpg


これはシーケンサーソフトSONAR8についている、真空管をシュミレートするプログラムです。

最近EINSTEIN社が出したCDプレーヤーは真空管を使っています。
これを、真空管の音を出したかったからと思う人がいるかも知れませんが、私はそうではないと思っています。

EINSTEIN社は、より性能のよい機器を作ろうとしている会社だと思うからです。
それでは、なぜ真空管を使ったのか、それはダイナミックレンジの広さだと思います。
真空管の有利さはダイナミックレンジの広さだと思うのです。

つまり、信号の入り口が広い。だから、瞬間的な大きな信号に対してもクリップしにくいという有利さがある。

真空管の一つの特徴として、高電圧で動作させるということがあります。
この高電圧が入り口の広さ、ダイナミックレンジの有利さになっていると思うのです。

だから、真空管は初段に有利と言えます。
そういう意味では、プリアンプ(コントロールアンプ)では、優れたアンプも作れるのではないかと思います。

source.jpg



posted by dolce at 17:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | オーディオ

2010年02月01日

EINSTEIN フアン

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EINSTEINが新しいCDプレーヤーを発売しました。

私は、10年ほど前までEINSTEINというメーカー(ドイツ)を知りませんでした。

音を聴いて、貯金をはたいて買ってしまいました。
EINSTEINというメーカーは、同じ分野の製品を何台も作らないメーカーです。
というより、アンプもCDプレーヤーもラインナップがそれぞれ一台しかない。
それだけ、一台に精魂をこめているのかも知れません。

そのEINSTEINが昨年、新しいCDプレーヤーを発売しました。
つまり、一台主義の会社ですから後継機です。

雑誌などで宣伝もしないというのも、特徴のある会社です。
技術のノウハウにはかなりのこだわりを持っているようです。
ドイツの職人気質でしょうか?

source.jpg


・出力端子: アナログ シングルエンド(RCA) x 1
バランス(XLR) x 1
デジタル RCA x 1
・S/N: >100dB
・THD: <0.01% at 1kHz
・出力電圧: 2.8V(バランス)、1.4V(シングルエンド)
・周波数特性: 20Hz - 20kHz (+/-0.08dB)
・真空管構成: 6H30双三極管 x 4
・寸法: 430 x 415 x 180mm(W x D x H)
・重量: 17kg
 1,900,000(税別)


posted by dolce at 23:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | オーディオ

2010年01月25日

金をかければ音は良くなるか?

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オーディオの話である。

オーディオの泥沼という話がある。

あれやこれやと理想の音を求めて、日々悩んでいる状態と言うか、それも楽しみの一つかも知れない。

私もオーディオは好きなので、交友関係で自然にオーディオの好きな人とも知り合いになる。

この世界は、ある程度自分の満足のいく段階になると、他人に聴いてもらいたくなる気持ちが起こってくるようだ。

それはそれでいいのだが、中には難しい人もいるらしく、言葉つかいには注意をしたほうかよい場合もあるようだ。

いろいろな装置を聴くのはいいが、中には「えっ」と思う者ものもある。
まあ、商売上手な人にやられているなと感じる場合があるということ。

それはそうと、オーディオにはいくら金をかければいいのかと言うことだが、大体は、金をつぎ込めば特に変わったことをやっていなければ、音はよい方向にいくのだろう。

だが、ある程度オーディオに首を突っ込んだ人は大抵感じていると思うが、音がよくなることと装置に金をつぎ込むこととは正比例しない

audio_hiyokouka.jpgオーディオと金の関係は、だいたい左のようではないかと思う。

あるレベルまでは急に良くなるが、あるレベルからは目に見えて良くなると言うことはない。

具体的には、トータルで10万、20万、30万、40万、50万とつぎ込む金額を考えると、それなりに良いという実感はあるだろう。

しかし、良くなるカーブは次第に緩やかになり、始めのころの劇的に良くなったという感動はなくなってくる。

私がその最も劇的に感動したのは、音楽を聴くといえばAMラジオだったという生活をしていた頃、音楽の好きな理科の先生が、自作した装置を゛先生宅で聴かせてもらった時である。

P610DB_2.jpgそれは、三菱ダイヤトーンのP-610というスピーカーが指定箱に入ったもので、アンプは真空管の6BQ5プッシュプルだった。

音源はアナログレコードで、カートリッジは何かわからなかった。
聴いたのは、チャイコフスキー : 交響曲第6番 ロ短調 作品74 「悲愴」
で、その衝撃はすごかった。hoso.jpg


すごかったというと、音量をイメージする人がいるかも知れないが、そうではなく、空気感まで感じる演奏の様子、アンサンブルはそれまで聴いたことのない別世界だった。

今でも、その装置は、音楽を聴くための装置としては十分なものだろうと思う。

実際、その後私はP-610を手に入れて鳴らしてみたことがある。
音楽鑑賞に十分耐えるものだった。

これを現在再現すると、どのくらいかかるのだろう?
自分で作れる人は、多くないと思うので、市販品で探してみた。



これは、出力管が6BQ5のプッシュブルである。
これで、P-610を鳴らしたいところだが、残念ながら販売は停止になっている。
でも、Yahooのオークションにはしばしば登場し、人気も高い。
程度のよいものを落札し、ボックスは注文するか、やはりYahooのオークションで見つけるのもよい。

ボックスはオークションと言っても、新品を作って出している人もいる。

あるいは、オーディオ用スピーカーのボックスに長けた、専門業者に依頼すれば、見た目も素晴らしいものを作ってくれる。

例えばMAKIZOは一度依頼したことがあったが、出来栄えは素晴らしく十分満足のいくものであった。

始めからスピーカーも箱も一体となった製品を買えばよいのに、なぜわざわざそんな面倒なことをするのかと言う人もいるかも知れない。

だが、そういう面倒を経てもそれだけの価値はあるのだ。

どういう違いかと言うと、やはり言葉では難しいが、料理で言えば市販品は外食の味のようで、こうして面倒をかけてお気に入りのスピーカー(ユニット)を使うのは、上等な家庭料理といったイメージがする。

外食も時にはよいが、味付けが濃いとか、何か飽きるものがあるが、家庭料理は、毎日食べるみそ汁のような、飽きのこないような味である。

こんな方向で一体、どのくらいかかるんだろうか ?

ざっと、30万くらいかな?

クラシックを聴くなら、このぐらいおごりたいような気がする。

真空管アンプをとりあげたが、私は真空管アンプが良いと言っているのではない。
ただ、低めの予算の場合、安いトランジスタアンプは嫌味な、耳につく音がするものが多いような気がする。
それに、薄っぺらい音が多いようだ。

30万はきついという人には、妥協して、ミニコンポかなという線になる。
では、ミニコンポクラスでまあまあと思うものは?



これですね。
ウッドコーンがいいですね。
それに、嫌味な音がなく、バランスがよくジャズ、ポピュラー、クラシック、オールラウンドという気がします。

VICTORは音楽産業と縁が深かったせいか、音質は好ましい音がすると思います。

今や、海外製、特にヨーロッパのメーカーが元気が良いですが、気をつけないと何でもよいというわけではなく、中には「感性の違い」かと思うものもあります。

正直、失敗した経験があります。
38万円のメインアンプを買って、やや荒っぽい音質に我慢できず売ってしまったことがあります。

victor_ml10.jpgそこへ行くと、日本のメーカーは時に個性がないように評されますが、例えばVICTORはデリケートで繊細な音まで気を使って作っていると思います。

私にはそういう感性が合っています。
元気なVICTORの復活を待っています。

スピーカーも市販品で、一本が10万円クラスになると、違うなという感じはしますが、それでは20万円ならもっといいかと言うと、必ずしもそうは言えない場合があります。

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2010年01月22日

高音がきつい〜もしや歪みでは?

AudioCheck.jpgケルテス/ウィーンフィルの「新世界」はDECCAの録音で定評があり、復刻版は今も人気がある。

多くの人は、高評価のコメントを述べているが、中には正反対とも思われる批評もある。

生演奏で聴いているのではなく、オーディオ装置を通して聴いているので、装置の違いで聴こえ方も違って、それが評価の違いに繋がるのかも知れないと考えた。

特にクラシックでは、かなり装置の再生能力をよくしないと、誤解を招くのではないかと思う。
クラシックの中でもオーケストラはさらに再生能力が問われると思う。

私は耳にやさしい高音をイメージして、真空管アンプを使ったことがある。
それはかなり有名なアンプで、価格は48万円だった。
出力は17W×2で、高域に使ってみた。

スピーカーが帯域ごとに高音、中音、低音というように分かれていて、端子も独立している場合は、それぞれの帯域に専用のアンプを使うことができる。
それで、高域にこの真空管アンプを使ってみたのである。

音は「まろやか」という感じで、これが真空管の特徴かと思った。
そして、高音がきつい音だったので「まろやかな真空管を使っても、きついのはスピーカーの特性だ」と思っていた。

低域は160W×2のトランジスタアンプを使った。

しばらく聴いているうちに、気になったのは、低域〜中域〜高域の繋がりである。

音量ではなく音色の違いである。

ジャズやポップスではさほど気にならないが、クラシックでは音色の繋がりがかなり気になるようになった。

しだいに我慢できなくなり、音色の自然な繋がりを求めて、一台のアンプで駆動することにした。
分離を犠牲にしても、その方がよいと思った。

真空管アンプはオークションで売って(人気があるせいか、なかなかいい値ですぐに買い手がついた)しまった。

一台のアンプにしたら、音色のバランスは当然のことながら良くなった。

ある日、実験的に高域のスピーカーに150W×2のトランジスタアンプをつないでみた。
これが驚き、高域がきついと思っていたスピーカーが、非常にきれいに鳴った。

高域のクセはスピーカーのせいではなかったのである。

それで、高域側にも低域と同じ重量級のアンプを使うことにした。

今までレコードを聴いていて、ヴァイオリンの音に歪みっぽい高調波が入っているのは録音のせいだと思っていたが、実はアンプが再生できないために歪みっぽく聴こえていたのだ。

要するにバイアンプにしたわけであるが、アンプを2台にしたことで、低域の躍動感、中高域の分離もよくなり、全体として「やさしい音」になった。

家に来た人は「聞きやすい音だね」と言うので、私の聴感と一致しているなと思った。

ということで、メインアンプの問題は解決したわけだが、プリアンプの問題もある。

プリアンプが必要ないという意見

オーディオを語るとき、しばしば、CDプレーヤーからプリアンプ(コントロールアンプ)をパスして、ダイレクトにメインアンプにつないでいるという話を聞く。

そして「だから音が良い」と言う。

私はこれには疑問を持っている。

確かに、CDプレーヤーとメインアンプの間に余分なものがないから、信号が途中で汚れないだろうということは想像がつく。
しかし、私は今まで何度も試みたが、結果がよかったことは一度もない。

だから、それで音が良いと言っている人の装置を一度聴かせてもらいたいと思っている。

言葉での表現は難しいが、イメージとして、プリアンプのない装置は「インスタントカップ麺を、湯を入れないで食べているようなもの」のようであると感じるのである。

中には、湯を入れないでそのままの方が好きだという人もいるかも知れないが、プリアンプのない装置というものは、それぞれの素材の味が感じられない音のような気がする。

パワーアンプは文字通り「電力増幅」であるが、プリアンプは「電圧増幅」である。
つまり、信号の大きさを復元しているところである。

プリアンプはアナログのレコードを聴く場合、イコライザの部分もあるが、信号を大きくするという役割が大きい。

拡大コピーのようなものだ。

拡大は忠実にすべきで、歪んで拡大されるのはよくない。
というか、その歪んだ拡大が個性となって、それが好みという人もいるのだろう。

私はあくまでも忠実な拡大派なので、そういうプリアンプがよい。

アキュフェーズは創設者の春日社長が言っていた「アンプは色付けのない大きな導線のようなものでなくてはならない」を実現したものである。

AccuPri.jpg私が行き着いたのもアキュフェーズで、アンプが存在を誇示しない、丈夫で信頼度抜群というところが気に入っている。

少々高いがそれだけの投資効果はあったと思っている。
10年以上経っても、何のトラブルもないどころか、ガリひとつない。

まあ、オーディオ装置全体としても、音楽を聴く上では存在を誇示してほしくないというのが私の考えである。
posted by dolce at 13:13 | Comment(0) | TrackBack(0) | オーディオ

2009年12月08日

オーディオはバランスが大切

アンプから煙が出てきたと思ったら、音が出なくなったということがあった。
このアンプ高価だったが、買って間もなく不調で修理したことがあった。

どうも、機械は運があるようで、いいものは故障知らずで何年も働いてくれるが、何か当初からトラブルがあるものは、修理してもよくないということが続くようだ。

たたりがあるようでもある。もしかしたら、呪われているかも。

突然のメインアンプの沈黙で、音楽が聴けなくなってしまった。
だが、おいそれと買う金はない。

そこで、お休み中のアンプを取り出した。

lv-105.gif


このアンプスペックを見ると、これでいけるのではないかと思う。

型式
ハイブリッド・プリメインアンプ

定格出力(20Hz〜20kHz)
105W+105W(6Ω)

全高調波歪率
0.008%以下(6Ω、1kHz)

周波数特性
1Hz〜200kHz、-3dB以内

入力感度/インピーダンス
Phono MM:2.5mV/47kΩ
Phono
MC:125μV/100Ω
CD、Tuner、AV/AUX:150mV/40kΩ


S/N比(Aカーブ補正)
Phono MM:90dB
Phono
MC:70dB
CD、Tuner、AV/AUX:110dB


AV入力端子
3系統

AVダビング機能
AV2→AV1

電源電圧
AC100V、50Hz/60Hz

外形寸法
幅438×高さ148×奥行346mm

重量
10.6kg

105Wも出るのだから、十分だろうと。

普通、1Wぐらいしか出ていないのだから。
1Wでも、スピーカーの能率からすると90dBの音がでるのだからと考える。

メーカーのコメントだって、なかなか立派なもの。

先進のテクノロジーと伝統的素材が融合したニュー・コンセプト・コンポーネント「Bridシリーズ」の第一弾として発売されたハイブリッド・プリメインアンプ
音楽性の優れた真空管とパワーと特性を誇るFETを採用しています。

初段にFET、高耐圧性とリニアリティが問われるプリ・ドライバ段に3極管、終段にMOS FETを投入しています。
電流歪を追放するために、全段にわたり電圧制御増幅回路を採用し、電流増幅に起因する干渉歪を防いでいます。

回路ブロックや信号経路間の相互干渉を追放するため、S.T.A.R.サーキットを採用しています。
この回路は、これまでのアンプ回路でよく行われていたアースラインと給電ラインの共有化を廃止し、全て基準点から各回路ブロックと信号経路へ直接ラインを引くことで、スムーズな信号の流れを実現しています。

AV機器にも対応するため、映像信号の入力部も搭載しています。


さっそく、つないでみる。

vector.jpg

結果は、なんとも情けない音。
普通車に軽四のエンジンを積んだような感じだ。

スピーカーが十分ドライブされていない。
こういうのを格の違いというのだろう。

オーディオはスピーカーが大切だという人がいるが、いや、バランスが大切だ。

結局、このアンプは本棚に収まって、相応な位置に納まった感じとなった。

lv-105_2.jpg


不思議なことに、こうやって鳴らしてみると、このアンプなかなかいい音がするとしばしば感じるのである。

FM/AMチューナーはKENWOODのKT-V880、CDプレーヤーはDENONのDCD-780、スピーカーYAMAHAのNS-10MM。

これで、グッドなバランスである。

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2009年12月01日

パソコンも高音質化しよう

私の家も、すったもんだの末、光ケーブルになった。
ずいぶん紆余曲折があった。

街の中心には近いのだが、近くに電柱がない、ビルの状態などで、寸前まで行ってダメになることが多かった。

最終的には、コミュファさんががんばって、引いてくれた。
大変な工事でした。ありがとうございました。

hikariCable.jpg


速度は90Mぐらい出た。

インターネットも快適になったが、音質がよくなった。
ADSLより光ケーブルの方が音がよい、という根拠は知らないが、とにかく音は良くなった。
高速化も寄与しているのかも知れない。

具体的には、高音のささくれたような歪みっぽい音が少なくなった。

ところで、最近はネットでは動画も多くなってきたが、音の方も良くなってきた。

私のネットの契約は100Mの速度だが、300Mや1Gの契約もある。

そう言えば、イーサーネットも今は1G対応の製品が多くなっている。
USBも3.0の規格が発表になり、いよいよパソコンもオーディオとして、立場が強くなってくるような気がする。

1Gの速度が当たり前になってくれば、データ圧縮もそんなに気をつかう必要もないだろう。

CD音質以上が、ホームページを見ながら実現するようになるだろう。
現在でもYouTubeの動画で、かなり音質の良いものもある。

そうなると、パソコンのスピーカーやサウンドカードも高音質化したい。

pm04.gif

オーディオマニアほどの投資はともかく、このぐらいはグレードアップしたらどうだろうと思うのが、FOSTEXのPM0.4である。
実質2万円以下で買うことができる。

CreativeSoundCard2.jpg


さらに、できればオーディオインターフェースもオンボードでなく、少し良いものにしたらどうだろう。

たとえば、CREATIVEのPCI Express Sound Blaster X-Fi Titanium Professional Audio ぐらいにすれば、かなりの音質になる。

YouTubeの動画をあれこれ批評するなら、この程度のグレードにはしたいと思う。

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posted by dolce at 13:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | オーディオ

2009年05月14日

真空管は音がよいの誤解

最近、シーケンサーソフト(SONAR8)を使い出して、真空管は音がよいという誤解がわかるような気がしてきた。

シーケンサーソフトは、いろいろ音が加工できるわけだが、その加工をするフィルター(プラグイン)に、真空管の特性をシュミレートしたものがある。

なぜ真空管をシュミレートしたフィルターをわざわざ通すのかというと、真空管特有の歪を付加したいからである。

アンプは限界を越すと音が歪む。
確かに、トランジスターアンプの歪みはとても酷い。
急激に嫌な音になる。

そこへいくと、真空管の歪みは、歪みによってはそれ自身が趣向性のある音になる。

だから、真空管は音がよいと言っているのは、真空管特有の歪みに趣があると言っているのかも知れない。

だから、真空管のひずみは偶数歪が多く、心地よいなどというHIFI(高忠実度)とは関係ない話が出てくるのではないかと思う。

そう言えば、ある真空管アンプの試聴会に行った時「シャーシャーシャー」という何の音?
という音が聞こえてきたので、振り返って見たら、なんと真空管アンプのテスト中だった。

オーケストラの弦楽器が歪んで、そのような音になったわけである。

そういう音が好みというなら、それはそれで個人の趣味であるからいいだろう。

しかし、私とは方向が違う。

私としては、アンプは歪みのないのがベストである。
だから、歪みに偶数も奇数もない。

偶数歪だからじゃなくて、偶数歪みも聞こえてはいけないのだ。

ギターアンプはわざわざ歪ませているから、これを観賞用のアンプと同列にしてはいけないのはもちろんのことである。

時々、ギターアンプに真空管を使ったものを見るが、それは真空管特有の歪みを得たいからなのだ。

「音がいい」というのは抽象的な言葉であるから、高忠実度、すなわち生に近い方をとるか、個性的な何かクセを持った音が好きなのかで、まずは区別すべきだろう。

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posted by dolce at 00:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | オーディオ

2009年05月03日

ダイレクト接続で音質向上

direct.gifパワーアンプの入力端子には、DIRECTSUBSONIC のついているアンプがある。
どちらに接続するかは迷うところだ。

DIRECTはその名の通り、入力信号はすべて入っていくというもので、SUBSONICの方は、回路図を見るとコンデンサーが直列に入っていて、16Hz以下の低域をカットするものである。

DIRECTは何も経由しないので、こちらの方が音がよいと思われる。
だが、直流が入るとパワーアンプに過大な負担がかかり、ダメージを与える場合もある。

実際、私はプリンアンプから直流が漏れていてパワーアンプに障害を与えた経験がある。

それに懲りていたので、16Hzより下の低域は不要と思い、SUBSONICの端子に接続していた。

16Hzと言えば、パイプオルガンの最低音である。
楽器の音としてはこれ以下の音はない。

TELARCのチャイコフスキー/1812年のアナログレコードでは、大砲の音の再生でアンプやスピーカーを壊した人がいる。
その原因は、音の大きさではなく、8Hzぐらいの超低音が入力されたとのことであった。

反ったレコードを再生していると、その波うちが超低音で入力されてスピーカーのコーン紙がブルブル震えていることがある。

もちろん、これらの入力は不要であり、害になるばかりである。

ということで、私はSUBSONICの入力端子を使っていた。

しかし、最近、ある人の提案でDIRECTの方がよいからそちらにしたらという意見があったので、プリアンプは信頼性で定評のあるAccuphaseだから心配ないかと思って、DIRECTに変更してみた。

結果は、音質が一変するほどの変化があった。

先日、テストCDでパイプオルガンの音階のC(ド=32Hz)の再生は軽くクリアしたのだが、さらに低い音も再生しているようだ。

低域の伸びは予想されたところだが、それ以上に中、高域の改善が大きかった。

具体的には、カラヤン/ベルリンフィルの組曲「惑星」は1981年のアナログ録音で、これをデジタル化したCDだが、音質は良くないが演奏が気に入っているということで聴いていた。

wakusei.jpgアナログをデジタル化したCDは高音、特に弦楽器の音に特有の歪みっぽい嫌味な音が載るのを感じていた。

ところがDIRECTにしたら、その歪みっぽい音がなくなって音として再生されるようになった。

聴いた感じでは、弦楽器の弓をこする時に発生する超高音(高調波)のような感じである。

他のデジタル化したCDを聴いたみたら、すべて同様な傾向になった。

よくデジタル臭いという言葉を耳にするが、もしかしたらデジタルの音と思っているのは、デジタル特有の音ではないのかも知れない。

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posted by dolce at 14:00 | Comment(2) | TrackBack(0) | オーディオ

2009年04月27日

オーディオで何を聞いているのか??

オーディオで何を聞いているかって?

そりゃあ、音楽だろう?

いや、君の聞いているのは音楽ではなくて「音」だろう?

えっ?

音楽はそんなにいい装置なんかなくったって聞けるんだよ。

そんなに、金かけて君は音を聞いているだけのオーディオマニアなんだよ。

と、こんな会話があるらしい。

音楽を聞くのにそんなに高いオーディオをそろえなくてもいいのか?

オーディオ道入門 (寺子屋ブックス)
には、CDはたくさん持っているが、オーディオはラジカセ程度という人と豪華なオーディオを持っているが、CD数枚という人がいて、どちらもアンバランスだという話が載っている。

「音楽の心」はラジカセ程度でわかる?

日頃、生演奏の音楽にたっぷりと浸かっているような人は、ラジカセ程度でも、耳が(正確には脳だが)類推するというか置き換えて、現実の演奏を聴いたように聞こえるが、そうでない人にはちょっと無理じゃないかと思う。

少なくとも、録音を聞いて何の楽器が鳴っているのかわからないという状態では、本当はどうなのか、今聞いている装置の音が単に好みか好みでないかぐらいの判断ではないかと思う。

オーディオ装置はなくても、演奏経験があったり音楽に精通して、いわゆる楽譜が読めるという人は、楽譜(スコア)を見ているだけで、音が脳内に展開する。

ns1000M-2.jpg音楽を聞いているのか、音を聞いているのかといわれれば、私の場合、両方だろう。

私が長くつき合ったスピーカーにYAMAHANS-1000Mというモデルがある。

発売当時、普通の家庭がちょっと贅沢して買うランクのスピーカーが1本6万円ぐらいだったところへ、突如真っ黒なNS-1000Mが1本108,000円で登場した。

突如店頭に現れたこのスピーカーを見て、私は自分の演奏の録音テープをかけてもらった。

自分の演奏を店頭でかけてもらうのは恥ずかしいが、その方が音がよくわかるのである。
それまで、自作ですませてきたオーディオだが、これはお金がないので、なんとか安価にという目的でそうしてきたものだ。

その私がやっと1本6万円ぐらいを奮発するかと決心し、ある程度目当てを決めていったところ見たのがNS-1000Mであった。

音を聞くと、すばらしく立ち上がりがよく、音が前に出てくるのである。
私は衝撃を受けて、気になる値段を見て108,000円とある数字にまた衝撃を受けて、そのまますごすごと帰ってきてしまった。

やがて、何とか貯金も貯まってNS-1000Mが買えた日は嬉しくて、店員が配達しますというのも断って自分で運んだ覚えがある。

それにつなぐアンプはプアでバランスがとれているとは言えなかったが、それでも幸福な時間はしばらく続いた。

このあたりから回想すると、私はなるべく現実の演奏を再現したいという方向だったと思う。

だから、そのあとスーパーウーウァーをつけたのも、バスドラムが部屋の空気を揺するような音、つまり奏者が皮を触るような感覚でたたいた感じが再生されないという不満からだった。

onkyosl1-3.jpgスーパーウーファーをつけると、高音のバランスが悪くなり、今度はスーパーツィーターをつけることになった。

これで、より音はリアルになってきた。

ほとんど無意識に現実に近い音というものを、追い求めてきたのだなあということは、特に最近よくわかってきた。

我が家へくる人の中に「もうこれでいい。これで十分」という人もいる。
彼から見ると、私はオーディオマニアかも知れない。

でも私はそう言われたくない。

装置がグレードアップすると、確実に聞こえる音が多くなってきた。
それは、スコア(楽譜)を見ながら聞くとよくわかる。

eas10th1000-2.jpg例えば、ラベルのダフニスとクロエ第2番では出だしでフルート2本、クラリネット2本で、まるで天気の良いおだやかな海でさざ波が見えるようにスケールを奏していく模様はなかなかリアルに再現できない。

レスピーギのローマの松で冒頭のにぎやかな演奏の中でハープがアルペジオ(分散和音)を演奏しているところ。

ホルストの組曲「惑星」でコントラバスフルートの音など。

ラジカセ程度ではダイナミックレンジが小さいので、オーケストラを聞くとすぐに飽和状態になり、音が歪んでどろんこ状態になってしまう。
実際、現実の演奏ではff(フオルテッシモ)はどろんこ状態の歪みっぽい音が普通なのだと思っている人もいるようだ。

昨年、アンプを増強し総計640W/8Ωにしたら、音がとても静かになった。

古い録音(アナログ時代)をCDにして発売しているものでは、高音にいやな歪み感があり、これはマスターテープが悪く、デジタル化するとこういういやな音がまとわりつくのだと思っていた。

ところが、そうではなかった。
その高音のノイズのような歪みと思っていた音が、きれいに再生され、弦がこすれて出るときの高調波だとわかった。

パワーアップしたからと言って、大音量で聞くようになったわけではない。
むしろ、それまでより聞く音量は小さくなった。
なぜなら、歪み感がなくなり、全体に静かになったので、細かい音を聞くために音量を上げる必要がなくなったからだ。

ボリュームは時計でいうと、9時の位置にいくかいかないかである。
これで、オーケストラもフル演奏の時には部屋いっぱいに音が広がる感じになる。

それだけの音が出てもうるさくない。

アキュフェーズの故、春日社長が「静かな音が聞きたいので開発した」といわれた2000Wのアンプの意味もこういうところにあったのかという気がした。

p-6000-2.jpgドビュッシーを聴くときには、細かい音楽のニュアンスももちろんだが、色彩的な音そのものを聴くという要素も多くなってくる。

マーラーがCクラリネットの音色にこだわったというところも、デリケートな再生装置でなくてはわからないだろう。

今年、アキュフェーズ社の人に会ったとき「それなら、このアンプ4台使うといいですよ」といわれて勧められたのがM-6000というモノのアンプ。

よさそうな予感はするけれど、ざっと400万円の資金はどうにもならない。

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posted by dolce at 16:20 | Comment(2) | TrackBack(0) | オーディオ

2009年04月26日

オーディオ入門

audionyumon.jpgオーディオ道入門 (寺子屋ブックス)
には、あまり期待していなかったが、読んでみると笑ってしまった。
それは内容が軽いという意味ではなく、著者が音楽を求めてオーディオを詮索し、迷い、失敗しという過程を読んでいくうち「そうそう」「そうだなあ」などと共感する場合が多い。
そして、読んでいる自分自身が「求めているのはそれなんです」と気づかせてくれるところがある。

本は、何人かの共著という形だが、奥村佳郎氏のオーディオマニアの憂鬱では氏が、あまり期待しないでスピーカーケーブルを取り替えてみたら、予想外に音が変わったので、今度は高価なアキュフェーズのプリ・メインアンプを購入したら「こんなはずではなかった」となってしまった、から始まっている。

MDの再生ができないことに気づき、MD/CD一体型でも買おうと店に行ったら、入力、出力端子がないので店員にたずねたら「CDとラジオがついているから入力端子はいらないし、それにスピーカーもついているから出力端子もいらないんです」と言われ、確かにそうだと納得してしまったこと。

そして、店員の女性に「オーディオってなんですね。おかげでよくわかりました」感謝されたとある。

オーディオ店に行って、比較試聴の場を得た時、自分のCDを持って行って「じゃあ、これをかけてもらえますか」と言ってかけてもらう。
「全然、違いがわからない」
そこへ、店員が
「どうです。これは低音のしまりが違うでしょう?」
・・・
こういう専門家ぶった発言の影響を受けやすい自分。

変にプライドを持っていると
「そうですねえ」
とか言って、店員のペースにはまっていく。

目に見えるようである。

音を大きく決定するのはスピーカーだ。

こう思うと、スピーカーの詮索が始まる。
そこへ、JBL4344MK2と出会う。

これこそ、求めていたスピーカーだ!

音にしびれた。

ローンを組めば買えるかも知れない。
家族の了解を得られた。

しかし、どう考えてもサイズが大きすぎる。
我が家で、巻き尺を持って、あれやこれや考えても、どうしても収まらない。

「いっそ、オーディオを中心とした生活を営む覚悟を決め、その間をぬって生活をする決断をすれば・・・」

と考える。

ところがここでふと気づく。
ジャズ、ロックをかければ申し分ないのだが、クラシックの交響曲をかけると音の分離や弦の艶がいまひとつ・・・・・

と読み続けるうちに、夜の更けるのも忘れてしまった。

自分のオーディオを自負している人、さまよっている人、これから音楽を聴くための何かと考えている人には格好の本だと思った。

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2009年03月15日

トランジスターアンプに対抗する真空管アンプ

真空管アンプはスピーカーと接続するトランス(OUT PUT TRANCE)に制約される。
増幅段の特性がいくらよくても、トランスを通過することによって、トランスの性能に大きく影響されてしまうからである。

だから、トランスに良いものが使ってない真空管アンプ(パワーアンプ)は期待できない。
それで、このトランスを排除してしまえば真空管の増幅段の性能をそのままスピーカーへ伝達することができる。

しかし、トランジスタアンプはもともと内部抵抗が低いので、トランスを介さずにスピーカーに接続できるのに対し、真空管の場合は内部抵抗が高いために、内部抵抗を下げるためには真空管(出力管)を何本も並列に接続しなければならない。
当然、大げさなものになるが、それを製品化しているメーカーがある。

真空管アンプを製品として出しているマックトンというメーカーである。
写真に紹介したアンプはマックトンのトランスを廃したアンプ(OTL)であるが、マックトンはこのほど、これを凌駕するOTLアンプを製品化した。

型番M-8000のOTLアンプである。
スペックを以下に示す。

出力 : 130W(8Ω)
消費電力:530W
寸法・重量:380W×220H×620Dmm・38kg
価格:2,800,000円

モノラルアンプだから、ステレオには2台必要である。

ブレーカーが飛ばないように注意する必要があるかも知れない。

ここまでやれば、トランジスタアンプに対抗できるかも知れない。

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posted by dolce at 22:22 | Comment(2) | TrackBack(0) | オーディオ

2009年03月14日

怪しいアクセサリー

littlemead.jpgオーディオのアクセサリーには、本当にそうなの?と思える物が少なくない。
それも、大抵は高価だから宗教的なものさえ感じてしまうことがある。

昔と違うのは、近年、高価なケーブルを売るようになったことだ。
付録のCDが欲しくて買った、雑誌AUDIO BASICにもケーブルの試聴と感想が載っている。
オーディオ評論家というのは、文学者ではないかと思ってしまう。
よく、あんなに単語が出てくるなあと思う。

「繊細に伸びきる高域特性はバロック音楽のスペクトラムを高精度に表現するような魅力がある」

名文だ。

ところで、写真に示した妙な物を私は所有している。
何年か前、あるオーディオ店で、音が良くなるとかなんとか言われて、よくわかりもしないのに買ってしまった。
確か13万円ほどしたと思う。今考えると、よく買ったもんだと思う。
よくそんな金があったなあと人ごとのようにも思える。

こんな怪しい物はなかなかないのでは。
だって、写真で見るとおりコンセントに刺すだけで、このものを信号が通過するわけでもない。
薄青い色のパイロットランプがつく。

ますます怪しいという気持ちをさせるのは、木の箱で密閉してあってネジもなく開封できない。
THE LITTLE MEADと刻印してある。MADE IN ENGLANDともある。

これは、してやられたかと思っていたが、最近「まてよ?ノイズが少ないのは、これのせい?」と思い出した。

ノイズがないというか、何か音のカサカサ感がなくマイルドな音がするのは、こいつのせいかと思うようになった。

マイルドな音というと、高音が出ないという印象があるが、決してそうではない。

一時は誰かにくれやろうか、とかオークションにと思ったが、もう少し確認してみることにする。

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2009年02月18日

ECLIPSE TD712zMK2

ECLIPSE TD712.jpeg
筐体がプラスチックで、特有の共鳴音がするのではないかと思ったが、スピーカーユニットは筐体に振動が伝わらないための特別な技術が使われている。

変形の卵形のエンクロージャーだが、12cmフルレンジ一個の小型スピーカーにもかかわらず、低域は35Hzまで再生する。

従ってサブウーファーなくてもオーケストラは楽しめる。

特筆すべきは、フルレンジ一個のメリットで空間再現性は抜群に良い。
スピーカーの存在を忘れる。

ただ、試聴したものは高域にキャンキャンという感じの音がして気になった。
筐体の振動音ではないと思ったが、この音はアンプの音なのかどうか不明であった。
自分の家に持ち込んで、試聴しないとよくわからない。

スペースをとらないので、余裕のない部屋や喫茶店のちょっとしたスペースにセットするにも雰囲気が出てよいと思った。

ユニット     12cm フルレンジ
再生周波数帯域    35Hz〜26KHz(-10dB)
能率        84dB/W・m
許容入力(定格/最大) 35W/70W
インピーダンス    6Ω

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2009年02月17日

JBL エヴェレスト EVEREST DD66000

JBLと言うと4343が思い浮かぶ。
熱狂的なフアンも多いようだが、私はこのスピーカーにがっかりしてから、すっかりJBLアレルギーになってしまったようだ。

JBLアレルギーからの脱却

今年は久々にオーディオショーに出かけた。
JBLのブースは横目にし、他をいくつか回った。
特に目新しいものはなかったが、もう帰ろうかという時に、広々としたJBLのブースに少し立ち寄った。

JBL Project EVEREST DD66000(EB/MA)が展示してあり、ちょうど音を出しているところだった。
これを聴くと、従来のJBLの音のイメージは払拭された。

良い意味で、JBLは伝統の音と決別し、クラシックにも通用するスピーカー作りを始めたという気がした。
ピアノが非常にリアルに再現され、大口径のウーファーにもかかわらずダンピングの良い、締まった音で鳴っていた。

アンプはマークレビンソンだった。



今後はJBLのフアンになるかも知れない。

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