
事典というよりは雑誌に近い感じだが、現在のオーディオがどうなっているのか知りたい人には好適な本である。
この本を買った人の書評に、オーディオ初心者向けの本なのに、紹介されている機器が高額で初心者向けとは言えないとあるが、
オーディオを楽しむために予算はどれくらい必要か?
というところで、具体的な組み合わせ例として
CDプレーヤー 35,000円(マランツ CD-5003)
プリメインアンプ 45,150円(デノン PMA-390AE)
スピーカー 50,400円(モニターオーディオ Bronz BR2)
合計 130,550円
と具体的に例示してある。
この130,550円が高額で初心者向けとは言えないというのなら、オーディオに対する金銭感覚を改めた方がよいと思う。
CDを再生できて、一応、音楽が聞ける程度でよいならチューナー、アンプ、CDプレーヤー一体型の1万円そこそこのものでもよい。
しかし、
スピーカーにジャズ向き、クラシック向きはあるのか?
というところで、
本当に良いスピーカーはジャンルを選ばない
とある。
私もそう思う。
スピーカーのみに限らず、装置全体にも言えることだ。
また、
ベートーヴェンの交響曲第九番を聴いてみればよい
とあるが、これを聴いてみれば音楽に必要な音源の要素がほとんど揃っていると説明してある。
なるほど、この4人の声楽、合唱、オーケストラと大編成の曲をバランスよく再生できる装置はクラシックを聴く基準にはなるだろう。
著者、上田高志氏の個性的な選択はあるものの、紹介してある機器は数百万の商品まであり、オーディオの世界を知らない人には驚きかも知れないが、これは、かえってこの世界を知るのによい情報だと思う。
初心者向けと称して、低レベルに限った紹介の本より、かえって好感が持てる。
金にあかして、高額な商品で揃えたら良い音(好みの音)になるかと言ったら、そうでもないというところがオーディオの世界でもある。
そこで、13万程度の予算でも組み合わせはできるが、著者が最低このくらいは投資してくださいねという組み合わせとして、
CDプレーヤー 69,300円(CEC CD-3800)
プリメインアンプ 94,500円(マランツ PM8003)
スピーカー 123,900円(QUAD 11L2)
合計 287,700円
アナログプレーヤー45,150円(デノン DP-300F)
プリメインアンプ 136,500円(トライオード TRV-88SE)
スピーカー 116,550円(KEF iQ50)
合計 298,200円
の二種が紹介してある。
これは良心的な説明であると思う。
これから、音楽を楽しむためにオーディオを揃えようと思う人は、これを参考にすれば間違いないだろう。
個人の場合、多くの人はバランスよく機器を試す環境にないし、人格と同じで、その人特有な好みを人に押しつける場合があるので注意したい。
また、著者は、
一般に真空管は「暖かくてまろやかな音」、トランジスターは「スピード感があってシャープな音」などと評しているのは過去のことと言っている。
私の家のアンプはトランジスターだが、聴いた人はみな「耳障りでなく、長く聴いても疲れない音ですね」と言う。・・・特に聴きやすい音、疲れない音をねらったわけではなく、音楽を素直に聴きたいと思ってやってきた結果そうなっただけである。
ただ、リスニングルーム訪問ではお金のある人が揃えた装置が紹介してある。
しかし、音の評価はしていないところに注意をしよう。
ややもすると、豪華な装置が並んでいる人のものを評価するとき、評論家でもない人が悪く言うと(例えば私)、やっかみととられかねないが、この本に紹介されているお宅の装置から出る音を想像すると、私はあまり好意的に感じられない。
もう少し突っ込んで言えば、あるジャンル(音源)だけに合った音がするのだろうということである。
だから、自分が聴いて、よくわからないうちは大切なお金をやたらに投入しないことが肝心と思うのである。
見栄を張ると裸の王様になりかねない。
私が今使っている左のスピーカーは能率が92.5dBである。高さが115cmなので一般家庭に持ち込むと存在感がある。
左のスピーカーはFOSTEXが300個限定で発売したFE208ESである。
もうずいぶん昔のことになるが、今思うとオーディオ全盛時代だったと思う。某オーディオ店に突然、JBL4343というスピーカーが現れ、スレッショルドという重量級のアンプで鳴らすのを聴いた。
左のアンプはEAR-859、特別に開発された真空管を使い、話題になったアンプである。
を2台手に入れて中高音用と低音用に分けてバイアンプでドライブすることになった。
中学生のころ作ったアンプの写真が出てきました。
内部の配線の写真もありました。


真空管の模式図
左の図は3極管の出力対歪率特性の例である。
だから、トランジスタアンプでは、かなり余裕を持ったパワーがないと、急激に歪みが増加する領域に突入する恐れが多くなる。
左の図がホイートストーンブリッジを使った回路です。
パソコンもCD-Rを使ったり、音楽を編集することが多くなったので、少しはましなモニターを使ってみようと、左の写真のFOSTEX、PM0.4に換えてみた。
オーディオで、電気回路の接点が重要であることは体験している。
トーンアームの調整をするときは、針圧やインサイドフォースキャンセラーなどの指定値を正確に守ることは大切だ。










