2007年10月11日

音階と調

onkaitocho.gif


#や♭がたくさんついてくると、どこが主音の位置かわからない人もいるので、#系の調(音階)と♭系の調(音階)での主音の位置関係(規則)
を示す。

図の上段(#系)は左から、ハ長調(C-dur)、ト長調(G-dur)、ニ長調(D-dur)、イ長調(A-dur)、ホ長調(E-dur)、ロ長調(H-dur)、嬰ヘ長調(Fis-dur)、嬰ハ長調(Cis-dur)。

図の下段(♭系)は左から、ハ長調(C-dur)、ヘ長調(F-dur)、変ロ長調(B-dur)、変ホ長調(Es-dur)、変イ長調(As-dur)、変ニ長調(Des-dur)、変ト長調(Ges-dur)、変ハ長調(Ces-dur)。

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2007年10月04日

和音の転回

waontenkai.gif図のように、和音をつないで横の連携をよくするために、和音の構成音をオクターブ移動することを、和音の転回と言い、転回前の位置を基本位置と言います。
構成音を転回して、第三音を低音にすることを第一転回と言い、第五音を低音にすることを第二転回と言います。

和音を転回すると、基本位置の響きから変わった響きになります。
従って、安易に音をオクターブ移動させると、本来の響きとは変わってしまいますので、その響きの効果をよく確認して変更する必要があります。

楽器には記譜音と、実際に鳴る音が違う楽器がありますから、実音において響きをイメージすることが大切です。
例えば、バスクラリネットはト音記号で書かれていますが、実際の音は1オクターブ+1音低いです。
テナーサックスやバリトンサックスも、パート譜はすべてト音記号で書く習慣なので、注意が必要です。
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2007年10月02日

四声と音の重複

ソプラノ、アルト、テナー、バスと四声に声部が分かれているとき、三和音では一音が重複することになる。

吹奏楽では、現実には編成が作曲の意図したようになっていない場合が多いので、根音、第三音、第五音の重なり具合が片寄って、響きが悪くなっている場合があるので、注意する必要がある。

4sei.gif図に示すように、根音の重複が最も良く、次に第五音で第三音の重複は最も避けるべきである。
実際に音を出してみて確認するとよくわかる。
図ではバスの音の重複で示してあるが、バス以外の声部でも同じである。
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2007年10月01日

和音の機能と進行

長調の主要三和音はそれぞれの性格から、T(ドミソ)はトニック(T)、W(ファラド)はサブドミナント(S)、X(ソシレ)はドミナント(D)と呼ばれる機能を持っている。
waonnokino.jpg


TSDを連結すると、和音が進行するが、その和音の進行は次の三種類である。
waonsinko.gif


和音の意味や和音進行は、わかりにくいと言われることが多いので、なるべくシンプルな形で説明をしている。
まず、これまでの音階や和音の知識をしっかり覚えておくと、後々、複雑な和音進行を理解しやすくなると思う。
なお、実際の音で確認しておくことも大切である。
強化プラスチックボディ、ケースドアの特殊シリコンゴム、クランプ機構により、iPodをしっかりと密閉するので、水滴や汚れなどが気になるビーチやプールサイド、スノーボードやスキーのゲレンデ、釣りなどの水場でiPodの音楽を快適に楽しむことが可能。
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2007年09月30日

和音(2)

平均律での第三音は高い

dai3on.gif図でわかるように、長三和音で平均律と純正律を比べてみると、平均律での第三音は純正律に対して14セントも高い
これは、平均律と純正律での誤差が最も大きくなっているところである。

演奏を考えると、ピアノなどのキーボードではどうしようもないことだが、管楽器や弦楽器のように、奏法によって音程を奏者が変化させることのできる楽器では考慮した方がよい。
最近は、チューナーが出回っており、使い方によっては便利だが、いつも平均律に合うようにメーターばかり見ている人は、目の訓練にならないように、実際の音を聞く習慣を怠らないようにすることが必要である。

楽譜を見て、自分の演奏する音が第三音であるとわかっておれば、よけいに注意しやすいので、奏者はただ機械的に音を出すロボットにならないように、楽典の知識を身につけるようにしたいものだ。

同様に導音も、平均律では12セント高いので注意しよう。

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2007年09月29日

和音(1)

長三和音と短三和音

今回の話も、長調の音階における話であることを断っておく。
音階のそれぞれの音の上に、下図のように音を重ねると和音(三和音)ができる。
waon.jpg

T、W、Xの和音はそれぞれ主和音下属和音属和音と言い、この3つの和音を総称して主要三和音と言う。
主要三和音と言うのは、この3つの和音で調が確定するからである。

ところで、この主要三和音と他のU、V、Y、Zの和音とはかなり性格が異なる。性格が異なるというのは、響きが違うという意味である。
cho3tan3.gifその理由は、和音の一番下の音(これを根音と言う)から数えて三度上にある音(これを第三音と言う)の高さが違うからである。
主要三和音は、根音の上の第三音の音程が長三度であるのに対し、他の和音は第三音の音程が短三度になっているからである。

それぞれの和音における一番上の音、つまり、根音から数えて五度上にある音程は、主要三和音に限らず、どの和音においても完全五度である。

まとめると、長三和音と短三和音の性格の違いは第三音の音程(高さ)の違いだけである。
また、その高さの違いは半音である。

長三和音のことを別名、メジャーとかドゥアと言い、短三和音のことをマイナーとかモルなどと言うこともある。

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2007年09月26日

平均律と純正律

ここで、平均律と純正律について触れておかなければなりません。
前回と同様、長音階に基づいて説明する。

heikinjunsei.gif音と音の高さの間隔を表す方法としてセント(cent)という単位があります。セントは1オクターブを1200セントとし、1オクターブの間には半音も含むと、12個の音がありますから、1200÷12=100で半音は100セントということである。
従って、1セントは100分の1ということになり、これが音程を表す単位としては最も小さい単位ということである。

ピアノの調律は、このきまりによって調律されているので、半音の間隔はすべて100セントである。そしてこの調律法を平均律での調律という。

しかし、平均律を用いて和音を鳴らすことは、倍音系列からすると、音程に誤差を生じるので美しく響かない。
それで、ピアノを純正律で調律したらという考えも出てくるが、そうすると、純正律では[半音+半音≠全音]であるし、純正律の全音は204セントと182セントの2種類があって、転調した場合、転調前の音と転調後の音が楽譜上は同じでも、実際の高さは変わってしまう。
つまり、純正律で調律したピアノはハ長調しか弾けないことになってしまうのである。
従って、誤差を承知の上で、どの調でも対応できるように平均律が採用されているのである。
ちなみに、平均律の半音が100セントであるのに対し、純正律の半音は112セントとやや広い。
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2007年09月25日

音程

音の高さの間隔を音程と言うが、この呼び方のわからない人がいるようなので、ここで整理しておきたい。
音程の呼び方には、完全音程系と、長短音程系があり、完全音程系は1度、4度、5度、8度がある。
長短音程系は2度、3度、6度、7度がある。

kanzenontei.gif
完全音程より、半音高くなると増1度、増4度、増5度、増8度と呼ぶ。さらに半音高くなると、増の前に重をつけて重増○度と呼ぶ。
逆に完全音程より、半音低くなると減をつけ、さらに半音低くなると重をつけ重減○度と呼ぶ。

chotanontei.gif

長短系は上図の音程が、それぞれ長2度、長3度、長6度、長7度であり、半音低くなると、それぞれ短2度、短3度、短6度、短7度と呼ぶ。
長○度より半音高くなると、増○度、さらに半音高くなると重増○度と呼ぶ。反対に、短○度より半音低くなると減○度、さらに半音低くなると重減○度と呼ぶ。

onteikei.gif以上の系列の関係を左の図に示す。






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2007年09月24日

主音、下属音、属音、導音

scale.gif


前回に続き、長音階での話ですが、図のようにハ長調の音階において、それぞれ主音下属音属音導音と言います。

音階の始めの音が主音で、長音階の階名では階名では「ド」です。
「ソ」にあたる音が属音で、その下の「ファ」が下属音、「シ」にあたる音が導音です。

これらは、音階において大切な役目をします。
管楽器の奏者は、通常1音しか演奏していませんから、この4つのどの音を演奏しているかいつも確認していることが大切です。

これらの音がなぜ大切かというと、調を確定する上で重要な役割をするからです。
音楽を演奏する上で、何調かということ、つまり調性は非常に大切です。
それは、調を変えると音楽の感じも変わってしまうからです。
オーケストラの曲を吹奏楽に編曲するとき、調が変わっている場合がありますが、当然、曲の感じが変わりますので、いくら練習しても原曲と同じ感じになりません。

導音とは主音へ導く音という意味で、導音を演奏しているときは、主音へいく場合が多いので、導音→主音と動く音を間違えると、曲の終わりでは、曲が終わった感じになりません。

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2007年09月23日

音階

choonkai.gif音階はメロディーに使われている音の高さを、低い方から順番に並べたものである。
一言で音階と言っても、様々な音階があり、中国の音楽は中国音階でできており、アラビア音楽もアラビア音階でできている。日本の音楽も日本音階であり、陽旋法、陰旋法がある。
中国の音楽が中国風に、アラビアの音楽がアラビア風に、日本の音楽が日本的に聞こえるのは、それぞれの音階に基づいてメロディーが作られているからである。

ここで扱う音階は、それらの音階ではなく、バッハ、ベートーベン、モーツァルトなどの西洋音階である。以後、西洋音階のことを単に音階という。

西洋音階には、長音階と短音階があるが、まず長音階について考えてみる。
音階のもととなる、音の高さの間隔は、図の一番右に示すように半音全音がある。
その半音と全音を、半音1つ、全2つを図の真ん中のように組み合わせる。
さらに、この組み合わせを2組と全音1個を図の左端のように組み合わせると長音階ができる。
このように長音階を考えると、わかりやすいと思う。
つまり、この全音-全音-半音のセットを意識すると、転調した場合にも音階をつくりやすいと思う。
なお、この全音-全音-半音のセットをテトラコルド(テトラコード)とも言い、長音階は「ドレミファ」と「ソラシド」のテトラコルドからできているとも言う。

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2007年09月22日

楽典に強くなろう

予告

楽典をあまり知らなくても、音楽を演奏することはできるが、それは地図なしで旅行しているようでもあります。
学校では楽典が試験のための楽典として優先している場合があって、これが音楽は好きだが、音楽の授業は好きではないという理由になったり、学校を卒業してからも音楽コンプレックスを作っているようにも思います。

音楽は楽しむものですが、楽典を理解しないことは、そこに限界がきます。
アマチュアも、より演奏水準をあげるために、楽典に強くなってもらいたいと思います。

この楽典のカテゴリーでは、実践に役立つ楽典を中心に解説し、みなさんの活動に役立てていただきたいという気持ちですすめたいと思っています。
みなさんからの質問、感想などがあればより励みになりますので、よろしくお願いします。

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posted by dolce at 22:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | 楽典

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