2007年10月06日

円筒管と円錐管

entoensui.gif管楽器の管の形状が、円筒か円錐かの違いで音質にはかなりの違い(個性)が出る。

アンサンブルでは、円筒形の楽器と円錐形の楽器がどのように組み合わせられているのかをチエックしておくことは大切である。

(1)木管楽器円筒形の木管楽器にはフルート、クラリネットがある。

同じ円筒形でもフルートは開管であり、クラリネットは閉管である。
この両者の違いは、フルートは偶数倍音列であるのに対し、クラリネットは奇数倍音列になる。

円錐形の木管楽器としてはオーボエ、サクソフォンなどがある。
これら、円錐形の木管楽器は、倍音が奇数も偶数も含まれている。

クラリネットのような閉管で円筒形の楽器は、低音の演奏は容易である(最低音も苦労はない)が、オーボエやサクソフォンのような円錐形の木管楽器は低音になるにつれ、演奏は難しくなる。
特に円錐形の木管楽器は、楽器の整備が悪く、タンポンと開口部に少しでも空き(空気漏れ)があると、全くといってよいほど音が出なくなる(発音が難しくなる)。
オーボエのような精密楽器になると、その傾向はさらに強く、アマチュアでオーボエの音が出ない原因のひとつに、楽器の整備不良があることは多い。
楽器を軽く倒しただけでも、状態が狂って音が出なくなることもあるので、オーボエに生徒を当てる場合は、几帳面な性格の者にした方が無難である。
10分の休憩でもケースにしまうぐらいの慎重さがほしい。

円錐形の木管楽器は、音が派手でよく鳴る(慣らしやすい)という傾向があるのに対し、円筒管のクラリネットは鳴りにくい楽器である。

(2)金管楽器

円筒形の金管楽器の代表は、トランペットやトロンボーンである。
これに対し、円錐形の金管楽器としては、コルネット、ホルン、ユーホニアム、チューバなどがある。

円筒形の金管楽器の音色の特徴は、鋭く目立ちやすい。
それに対し、円錐形の楽器は音が丸いというか柔らかい傾向がある。
ここで注意することは、トランペットは円筒形楽器だが、コルネットは円錐形楽器であるということである。
このことは、作曲家がコルネットを指定している場合、それをトランペットで代用すると、意図した効果とは異なってしまうことである。
はっきり言えば、コルネットパートをトランペットで代用することはよくないということである。

(3)音のブレンド(混じり具合)

円筒形、円錐形という楽器の性格により、音のブレンドが良好だったり不良だったりするので、パートを変更する場合や編曲の場合は、音域だけでなく楽器の個性を考慮する必要がある。

概して、円錐形楽器はどの楽器とも音がブレンドしやすい。
(オーボエは円錐形がっきでも目立ちやすいが)
ということは、円筒形楽器の取り扱いに注意をすると考えるとよいと思う。

例えば、円錐管のコルネットやホルンはどの楽器とも音が混じりやすい。
コルネットとクラリネットのユニゾンは良いが、トランペットとクラリネットのユニゾンは避けるべきである。
クラリネットとトランペットにホルンやサクソフォンが入っていれば、この不具合は解消される。

オーケストラでホルンが多用されるのは、ホルンがどの楽器とも音が混じりやすいからである。
吹奏楽では、他の楽器と音を混じりやすくするために、ホルンだけでなく、サクソフォンが使われる。

大作曲家のスコア(総譜)をみると、楽器の音のブレンドが良く配慮されていることがわかる。
例えば、サンサーンスの交響曲第三番では第二楽章でクラリネット、ホルン、トロンボーンのユニゾンが延々と奏される。
クラリネットとトロンボーンの間にホルンが入っていることで、音の親和性がよくなっている。
この演奏は一度聴いてみるとよい。

ユニゾンやハーモニーが良くないという原因には、奏者の技量の問題だけではなく、パートの配置や編曲がよくないといった場合もある。




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posted by dolce at 00:10 | Comment(1) | TrackBack(0) | 楽器の音響学

2007年10月04日

楽器の音響学

閉管と開管

指揮者は楽譜上で音楽をイメージするが、実際に出てくる音は物理的な楽器そのものを知っていなければ、正しいイメージを作ることはできない。
そういう意味で、音楽を物理的な側面でみてみることも必要である。

heikankaikan.gif
管楽器はその名の通り管でできている。
楽器で遣われている管は、片方の端が閉じている閉管、例えばクラリネットやサクソフォンである。
これらの楽器は演奏するとき、管の片方を奏者の口で閉じられるので閉管である。

また、両端が空いている開管もある。例えばフルートがそうである。フルートは唄口の部分が演奏中でも空いているので、開管である。

この閉管と開管では、音響的にどのような違いがでるのであろうか。
図に示すように、管の中では空気の振動が起こる。
この時、閉管の振動は波長が1波長の4分の1であるのに対し、開管では波長が1波長の2分の1となる。

今図に示す、閉管、開管の波長をそれぞれ1/4a、1/2aとすると、振動数は開管の方が閉館の2倍つまりオクターブの違いになる。
具体的に、A=440Hzの音を出すのに、それぞれの管でどれほどの長さを必要とするか計算してみると、

n:振動数、v:音速、λ:波長、とすると、

λ=340÷440≒0.772(m)

閉管では

0.772÷4=0.193(m)=19.3cm

開管では

0.772÷2=0.386(m)=38.6cm

となる。

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posted by dolce at 23:56 | Comment(0) | TrackBack(2) | 楽器の音響学

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