音楽活動をしている人には、いろいろなタイプの人がいるが、クラシックを中心としている人は、まず楽譜は大切なものだと思っているし、初見が苦手だと言う人も、楽譜が読めるように努力したいとの意向は感じられる。
これに対し、活動がポピュラーやジャズを中心とした人たちの中には、楽譜の意味を認めない人や、楽譜が読めないという人がいる。
(断っておくが、ポピュラー、ジャズの人たちがすべてそうだと言っているのではない)
しかし、私は楽譜も
ピアノロールもどちらも大切だと思う。

ここで言う
ピアノロールとは
シーケンサーの打ち込み画面のことを言う。
楽譜とシーケンサーの両方を扱ってみると、楽譜の不完全さがわかるし、シーケンサーでは音楽を物理的に細かくとらえることができる。
一方、シーケンサーから見ると、楽譜は作曲家がどのように訴えようとしているのかを見ることができる。
楽譜作成ソフトの代表、FINALEやSIBELIUSでは、楽譜を入力すると、個々の音符の物理的な表現を大体の形で保存している。
大体と言うのは、たとえば四分音符を入力すると、同音の四分音符の場合、長さいっぱいに音の長さを保存すると、四分音符4個の入力は全音符と変わらなくなってしまう。
そのため、音符の90%の長さに入力されていることが多い。
実際の演奏でも、音符いっぱいに伸ばすと言っても、100%伸ばすことはない。
また、音形をその音楽に合ったように発音している。
これらのことを、演奏者はほぼ無意識に行っている。
これに対して、シーケンサーでのピアノロール画面では、四分音符をそのまま入力すれば、それは100%の長さに入力されるのが普通である。
まあ、コンピュータのプログラミングのように、具体的に、あいまいさのないように入力しなければならない。

それで、シーケンサーでは細かく音符の長さを指定できるのだが、四分音符を480ないし960にまで分割して入力できるようになっている。
そして、この分割した一つの単位を
テイック呼んでいるのだが、SONARの場合は四分音符を960に分割しているので、960ティックから成っているわけである。
ジャストなタイミングより少し送れて発音したい場合は、10ティックとか20ティック分後へずらすわけである。
音符の長さにしても、四分音符にスタッカートがついている場合は、480ティックの長さにしたり、やや長め500ティックにしたりするわけだが、決定は、あくまでも実際に演奏させてみて表現が適切かどうかは判断しなければならない。
ここが、その人のセンスに関わるところである。
960という半端に思える分割は、三連譜を入力する場合、3で割れないと困るからである。
つまり、三連譜は
320×3というわけである。
というわけで、自分のクリエーターとしての能力を伸ばしたいのなら、自分が
楽譜派とか
ピアノロール派とかに固執せず、どちらも学ぶべきであると思うのである。
将来音楽に関わる仕事がしたいと思っている人は、何らかの楽器を一応演奏できるようにすること、
楽譜作成のソフトも
シーケンサーソフトにもなじんでおくことが、非常に役立つと思う。



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posted by dolce at 12:03
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